日本時間16日、イーサリアム財団は17日に予定されていた大型ネットワークアップデート「コンスタンチノープル」の延期を発表しました。

コンスタンチノープルは、スマートコントラクトを実装するための手数料となるガス代の削減やインフレ抑制を目的とするマイニング報酬の減額などが盛り込まれる、ハードフォークによるネットワークアップデートとなっており、イーサリアムのネットワークパフォーマンスを向上させると注目されていました。

今回のアップデート延期は、スマートコイントラクトの監査を行うChainSecurityが15日、コンスタンチノープルに盛り込まれているEIP 1283に関して、スマートコントラクトへの「リエントランシー攻撃」を可能にする「副作用」があると指摘したことで可決された模様です。

通常のスマートコントラクトは、一度実装されるとプログラムされた動作を最初から最後まで行います。しかし、リエントランシー攻撃への脆弱性があると、スマートコントラクト内の任意のコードを繰り返し実行することが可能になります。

今回のアップデート延期に伴い、イーサリアム財団はコミュニティの各参加者に対し注意と対処法を発信しています。

まず、マイナー、取引所、ノードに対しては、イーサリアムのクライアントであるGethとParityのアップデートを呼びかけています。

Geth
 1.8.19
 1.8.21
 1.8.20を継続して利用する場合、‘–override.constantinople=9999999’のスイッチを実行

Parity
 2.2.7

ウォレットプロバイダーやETH保有者などは特に何もする必要はありません。

本来ならば、708万ブロック(日本時間17日13時頃)にハードフォークによるアップデートを行うはずだったイーサリアムですが、イーサリアム財団からは具体的なタイムラインの発表はなく、いつまでコンスタンチノープルが延期されるかは現段階でわかっていません。

コンスタンチノープル以外にも、今月4日にはマイニングアルゴリズムをEthashからProgPowに移行することがCore Devs Meetingで暫定的に可決されるなど、様々な動きがあったイーサリアムコミュニティですが、課題が山積する中でスピード感を持ってアップデートに漕ぎ着けるか引き続き注目されます。

イーサリアムには「アップデートをよく延期する」という若干ネガティブなレッテルが貼られていますが、ネットワークの安全性を十分に考慮した結果の延期なので、むしろ直前に脆弱性が発見されたことで未然にユーザーの被害を防げたと言えるでしょう。

もし、アップデート後に被害が出たら、ネットワークへの信用に限らず相場へのダメージもあったと考えられます。

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