Bitfinex/TetherのCTOを務めるPaolo Ardoino氏にオンラインインタビュー企画第二弾。数年前から中国やイギリスのニュースでも注目を集め7/20には日本銀行でも決済機構局内に「デジタル通貨グループ」を新設することを発表した、中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)について聞いていきます。
テザー(USDT)とCBDCプロジェクトのこれまでの関わりについて
CBDCsの発行に関連した議論については、ウェルカムではありますが、テザー(USDT)としてそれらのディスカッションの機会に参加はしていません。
テザー(USDT)としては、今後もブロックチェーン分野における、ベンチャー企業などの発展に寄与していきます。
CBDCとテザー(USDT)はどのように共存していきますか?
テザー(USDT)は中央銀行発行のデジタル通貨とは共存していくと信じています。
テザーはすでに1兆円を超える市場流通総額を持ち、時価総額やトレードボリューム、ユーザー数においてもその他のステーブルコインとは一線を画す規模です。
また、テザーはAlgorand, Ethereum, EOS, Liquid Network, Omni, Tronと言った様々なブロックチェーン上で利用されています。 これらのことを考えると、テザーはブロックチェーンの業界にある様々なコミュニティで活用されており、デジタル資産エコシステムがどのように変容していくとしても、テザーがそれらのエコシステム内の需要を満たす存在で居続けると言えます。
CBDCが今後実生活で利用されていく上で、何が大きな障害となるでしょうか?
CBDCが今後実生活で利用されていく上で、何が大きな障害となると考えられるのは、「中央集権的なガバナンス」と「プライバシー問題」でしょう。
結局のところ、CBDCsは中央銀行によって発行されます。 そして、中央銀行がCBDCを利用する人達に、ビットコインと同じレベルの完全な匿名性を与えるかと言うと、それは考えにくいと思います。
日本を含む多くの国で、様々なメリットを享受できることから採用が考えられるCBDCですが、まだ議論が始まったばかりと言え、今後の私たちの生活を大きく変容することを考え、私たち自身のリテラシーを高めることが大切になっていきます。
提供元:コイン東京|仮想通貨のニュース速報と最新情報