今日は、仮想通貨相場が急落する材料が相次ぎました。

ひとつは、海外レバレッジ取引所大手であるビットメックス(BitMEX)の起訴。もうひとつは、米トランプ大統領の新型コロナウイルス感染です。

これを受け、仮想通貨相場は全面安。ビットコインは、一時110万円を割り込み、9月24日ぶりの安値まで下げました。ただし、仮想通貨市場全体の売買代金は10兆円程度と値動きのわりに増加していません。

ついにビットメックスにメス

10月2日午前0時過ぎ、米司法省(DOJ)と米商品先物取引委員会(CFTC)により、ビットメックスが起訴され、同時にCEOであるアーサー・ヘイズCEOらが告発。サムエル・リード共同創業者を拘束したことが報道されました。これにより、ビットメックスユーザーがポジションの決済を行うのではないかという思惑が先行したのでしょう。ビットコインは、わずか1時間で114万円台後半から110万円台まで急落しました。

ビットメックスは声明を発表。米国当局の決定に強く反対し、スタートアップの頃から米国の法律を順守するように努めてきたとしています。また、取引プラットフォームは正常に稼働しており、顧客資金は安全である旨を公表しました。

参考:United States CFTC & DOJ Filing(BitMEX)

2019年7月には、米国居住者へのサービスを提供したとして、米商品先物取引委員会から調査が行われていました。その際にビットメックスは、VPNにより接続先を偽装しビットメックスを利用しているユーザーであると容疑を否定していました。 

なお、米国では個人への仮想通貨のレバレッジ取引の提供は禁止されています。

米トランプ大統領の新型コロナ感染

今日午後2時前に、日経平均やドル円が急落を始めました。これは、米トランプ大統領が新型コロナウイルス検査で陽性が確認されたと自身のツイッターで発信したためです。

瞬間風速で日経平均株価は250円程度、ドル円は70銭程度下落。ビットコインの下げ幅はきつく、1時間で3万円程度下落しました。


トランプ大大統領はすでに74歳と高齢であることへの心配や、2週間後のテレビ討論会への参加できるのかどうか。また、新型コロナウイルス対策の追加経済対策が議論されていますが、こちらもしばらく棚上げとなりそうです。米国株は、それらに期待したポジションが決済されることで大きく売られそうです。

さらに、米国雇用統計が発表されるとあって、予断の許さない週末となりそうです。