米ヘッジファンド、パンテラ・キャピタルのダン・モアヘッドCEOが15日、ブルームバーグ主催のカンファレンスで、米国証券取引委員会(SEC)がビットコインETF(上場投資信託)を承認するのは数年先だと発言した。クリプトグルーブが報じた。ビットコインETFに注目する仮想通貨市場とは温度差があるようだ。

「ETFはニュースじゃない。しかし、これほどみんながエネルギーを消費していることに驚いているよ(中略)SECは未亡人や孤児にビットコインETFを買って欲しいと思っていない。ビットコインが公式に証券と認められたかどうかも知らない人々にね。だから私はビットコインETFは数年先の話だと思っているよ」

ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)は、SEC幹部によって証券だという見解がなされている。モアヘッドCEOは、ETFのゴーサインが出た最新の資産クラスは銅で、8000年もの間存在していたにも関わらず、承認までには3年間かかったと指摘した。

一方、本当のニュースはフィデリティバックトだという。モアヘッドCEOは次のように続けた。

「5年後の未来からみて、仮想通貨業界に資金を呼び込んだイベントとして注目されるだろう。これまで(機関投資家)にとって仮想通貨業界に関わらないで過ごすのは簡単だった。しかし、機関投資家にとって良いカストディやクリアリングサービスが整備されることで、多くの人が注目せざるを得なくなる」

16日に米大手投資会社フィデリティのニュースが報道されたが、相場の判定は限定的だった。多くのアナリストは長期的な好材料という見方を示している。

一方、ニューヨーク証券取引所の親会社インターコンチネンタル取引所(ICE)が立ち上げた仮想通貨プラットフォームのバックトにも注目が集まっている。ファンドストラットのトム・リー氏は、コインテレグラフ日本版のインタビューに答えて、ビットコイン(BTC)にとってビットコインETFよりバックトの方が好材料だと話した。バックトは、11月にサービス開始すると見られている。

ビットコインETFに期待するアナリストもいる。CNBCの仮想通貨番組のホストでもあるラン・ノイナー氏  は、SECが複数のビットコインETFの承認可否についてのアナウンスと共に、価格上昇が起こる可能性があると発言した。

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