ビットコイン・ファンデーション創設者チャーリー・シュレム氏は1日、2012年に仮想通貨ビットコイン5000BTC(今の価値で約36億円)をウィンクルボス兄弟(タイラー氏とキャメロン氏)から盗んだという同兄弟の主張を否定した。ニューヨークタイムズが2日伝えた。

初期の仮想通貨ビットコイン投資家のチャーリー・シュレム氏は、闇サイト「シルクロード」での違法薬物購入を促進したとして、2016年までの1年間、ほぼ資産がない状態で服役していた。しかし、出所後に高級品を購入していることから、ウィンクルボス兄弟は、この購入資金がシュレム氏が2012年から保有していたビットコインであると考えているようだ。

ニューヨークタイムズはウィンクルボス兄弟の主張を以下のように引用している。

「シュレム氏は刑務所を出てから、信じられないほど幸運で成功しているか、あるいは、彼が盗んだ5000BTCの価値がある彼の6つの資産、(高級車)マセラティ2台、パワーボート2台やその他の所有物を”入手”した」

以前のシュレム氏の訴訟も担当した裁判官は、シュレム氏の資産の一部を「凍結する」ことにすでに同意している。 また、裁判所に提出された宣誓供述書によれば、シュレム氏は2014年の有罪判決で決定した賠償金95万ドルを支払っていないことが明らかになった。

シュレム氏の弁護士、ブライアン・クライン氏は声明で、ウィンクルボス兄弟による主張は根拠がないと述べた。

「この訴訟では、約6年前にチャーリーが本質的に何千ものビットコインを横領したと誤って主張している」

11月1日に始まった訴訟は、シュレム氏がウィンクルボス兄弟と共同プロジェクトに取り組んでいた2012年に遡る。ウィンクルボス兄弟は2012年9月、BitInstant取引所への投資としてシュレム氏に25万ドルを渡したが、シュレム氏が1ヶ月後に返済したのは当時12.50ドルだったBTCで18万9000ドル相当のみだったという。その後の再三にわたる請求にも関わらず、シュレム氏が返金することはなかった。

ウィンクルボス兄弟は、調査会社を通じてブロックチェーンを辿った結果、問題の5000BTCは2013年に、シュレム氏に関係のあるアドレスから仮想通貨保管サービスのザポ(Xapo)や仮想通貨取引所コインベースのアドレスに移動していることが分かったという。

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