仮想通貨市場

仮想通貨市場は今週、先週に引き続き大幅な下落を記録し、17日から現在までに344億ドル(-19%)下落しています(第1図)。

今週の週高値は19日の1874億ドルで、週安値は21日の1404億ドルとなっています。

2週間前までの方向感に欠ける相場は前ぶれもなく一気に弱気相場へ突入した格好となっており、14日の急落前から市場はおよそ600億ドルも吐き出しています(-29%)。

今週の注目ニュースとしては、以下が挙げられます。

  1. ①仮想通貨上場投資商品の上場にスイスで承認
  2. ②市場横断的売り圧力が仮想通貨市場にも波及した可能性
  3. ③本邦国税庁が仮想通貨関連FAQと仮想通貨の計算書を公開

【第1図:仮想通貨市場時価総額】

出所:coinmarketcapより作成

世界初の仮想通貨ETPスイスで上場に青信号

17日、英国・ロンドンのFinTech企業Amunが手がける仮想通貨上場投資商品(ETP)「Amun Crypto Basket ETP」がスイスの証券取引所SIXに今週中にも上場されるとFinancial Timesが報じました。

同ETPは、ビットコイン(BTC)を中心にリップル(XRP)、イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)の5銘柄の価格と連動した金融派生商品となっています(比率はそれぞれ49.7%、25.4%、16.7%、5.2%、3%とされています)。

ETPでは、投資家は実際に基盤となる資産を持たずしてその資産へのエクスポージャーを得ることができるため、より広い投資家層からの仮想通貨参入を見込めるといったメリットがあると考えられます。

また、米国では、複数のビットコイン上場投資信託(ETF:ETPの一種)の承認が否決されているため、今回の仮想通貨ETP上場は、他国の話とはなりますが、前例となるため今後米証券取引委員会(SEC)の動向が注目されます。

市場横断的売り圧力仮想通貨にも

20日火曜日の金融市場は、Carnage(大虐殺)とまで言われるほど市場横断的に売り圧力が強まりました。

NYダウ工業株30やS&P500種はそれぞれ-2.21%と-1.82%の下落率を記録し、October Requiem(オクトーバー・レクイエム)とも呼ばれた先月の株式市場の記録的下落後の水準に近づけました。

その他、原油価格指標として用いられるNYMEX軽質スイート原油(WTI)先物も-6.9%と大幅下落、主要国通貨の為替レートも対ドルで軒並み下落しました(第2図)。

【第2図:JPY・EUR・GBP対ドル、主要株価指数、WTI、BTC・XRP対ドルチャート】

出所:Bloombergより作成

さらに、セーフヘイブンとして代表的なゴールドすらも、こうした市況にも関わらず伸び悩み、市場参加者にとって逃げ場のない厳しい状況となりました。

仮想通貨市場にも売りは波及したようで、前日、すでに170億ドルも吐き出していた市場時価総額は20日、更に140億ドルほど下落し、代表格のビットコイン(BTC)は一時4300ドル付近まで下げ足を速めました。

直近の市場のセンチメントやテクニカル的な材料を踏まえると、仮想通貨は既存金融市場でのリスクヘッジ手段として好まれる局面にあるとは言えず、10月ころからは株価との正の相関が出てきたことが注目されています。

実需が確立されていない仮想通貨市場にとって、投機熱の後退と足元の景気失速感のダブルパンチは痛手となっていると言えるでしょう。

国税庁が仮想通貨所得の計算を簡易化する計算書を公表

21日には、国税庁が仮想通貨関係FAQを公表したと同時に、適正な納税義務履行を後押しすることを目的として「仮想通貨の計算書」を公表しました。

 

<本記事ご協力>

ビットコインなどの仮想通貨をまとめたメディア『FinAlt』が提供

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