*本稿は1月14日にFinAltに掲載された記事のため、日時の文言を一部変更しております。
イーサリアムクラシック(ETC)の対ドル相場は先週10日、心理的節目となる5ドルを大きく割り込むと、13日には次の節目となる4.5ドルをも割り込み、本稿執筆時点(14日14:30)では先週7日始値(5.623ドル)からおよそ20%安となっています。
移動平均線&RSI
13日移動平均線は、8日より下向きになり12日には21日移動平均線を割り込みデッドクロスとなりました(第1図)。
また、21日移動平均線も10日より下向きに転じています。
一方、34日移動平均線は、12日に55日移動平均線を昨年8月ぶりに上抜きゴールデンクロスを示現しています。
RSIは、足もと42%で推移していますが、相場の移動平均線からの乖離率は-7.65%となっており、この先は55日移動平均線(4.707ドル)周辺まで価格が戻すか注目されます。
【第1図:ETC対ドルチャート(13、21、34、55日移動平均線&RSI)】
出所:Trading ViewのETC/USDチャートより作成
一目均衡表
一目均衡表では、先月22日ぶりに均衡表が逆転しています(第2図)。また、実体線(実勢価格)がこのまま横ばいまたは続落となれば、遅行線も逆転する見通しです。
相場は、7日からの下落で転換線と基準線を割り込み、本稿執筆時点では雲(抵抗帯)下限付近で反発しています。
先週は、基準線が遅行線のレジスタンスとなり相場が下落した格好ですが、雲下限がサポートとして機能しており、この先は相場が雲下限を死守できるかが注目されます。
【第2図:ETC対ドルチャート(一目均衡表)】
出所:Trading ViewのETC/USDチャートより作成
ボリンジャーバンド
年始より収縮していたボリンジャーバンドは先週、相場の下落と同時に拡散に向かっています(第3図)。
相場は、先週7日にセンターライン(20日移動平均線)を割り込むと、一旦は同水準とロワーバンド-1σの間で揉み合いましたが、10日にはロワーバンド-1σとロワーバンド-2σを一気に割り込み、ボラティリティブレイクアウトを示現。10日以降は下降バンドウォークを維持しています。
【第3図:ETC対ドルチャート〈ボリンジャーバンド(20、±1σ、±2σ)〉】
出所:Trading ViewのETC/USDチャートより作成
出来高&トレンドライン
出来高は、先週の突発的な相場下落の際に増加しており(第4図内白丸)、下降トレンドを確認しているように見受けられますが、13日の下落には出来高の増加が伴っておらず(第4図内緑丸)、売りの圧力が後退し始めていることが指摘されます。
また、13日の下落の際に、6日高値(5.75ドル)と10日高値(5.16ドル)を結んだトレンドラインと7日安値(4.9ドル)を起点とする下降チャネルの下限まで相場が押していないことも売りの勢いが後退していることを示唆しています。
【第4図:ETC対ドルチャート(出来高&トレンドライン)】
出所:Trading ViewのETC/USDチャートより作成
サマリー
ボリンジャーバンドでは、バンドが拡散に向かうと同時に相場が下降バンドウォークを維持していますが、他のテクニカル指標では相場がチャートポイントを割り込み下値目途が乏しくなってきています。
足もとのチャートポイント一覧は以下の通りになります(第1表)。
【第1表:チャートポイント一覧(ドル)】
出所:Trading ViewのETC/USDチャートより作成
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