
ノーベル経済学賞受賞者であるポール・クルーグマン(Paul Krugman)氏が、ステーブルコインには明確な有用性がなくその唯一の経済的な存在理由は犯罪活動を円滑にすることだと厳しく批判しました。
クルーグマン氏は5月30日のブログ投稿で、ステーブルコインは日常的な買い物には使用できずデビットカードや送金アプリといった既存の決済手段の方が安価で簡単だと指摘しました。
同氏は、ステーブルコインが持つ唯一の特徴は匿名性でありこれは資金洗浄や恐喝、違法薬物の購入といった犯罪行為を求める者にとって価値のある機能だと主張。その上で「ステーブルコインが存在する唯一の経済的理由は、犯罪活動を円滑にすることだ」と結論付けています。
また、クルーグマン氏はステーブルコイン発行者を、米連邦政府が紙幣を発行する以前に存在した無規制の民間銀行、いわゆるアンテベラム銀行の現代版だと述べました。これらの銀行の多くは詐欺目的で設立され、1930年代に壊滅的な取り付け騒ぎを引き起こした歴史があります。同様にステーブルコインも新たな「シャドーバンク(影の銀行)」であり、金融システムにリスクをもたらすと警告しました。
for a “nobel” winning economist he is remarkably misinformed about the subject matterhttps://t.co/40yvLcFDPK
— nic carter (@nic__carter) May 31, 2025
このクルーグマン氏の主張に対し、コインメトリクスの共同創業者であるニック・カーター(Nic Carter)氏はXへの投稿で「ノーベル賞受賞者にしては、この主題について著しく見識を欠いている」と反論しました。カーター氏は、1億人以上とされるステーブルコインの利用者がその有用性の反証であると指摘しています。
情報ソース:Paul Krugman
The post ノーベル賞学者「ステーブルコインは犯罪のためだけ」と断言 appeared first on CRYPTO TIMES