2018年10月現在、時価総額ランキングで第5位に位置する仮想通貨、EOS(イオス)。EOSが注目されている理由は何でしょうか。
- EOSがイーサリアムブロックチェーン上に作られたトークンだったこと
- 2018年6月にメインネットへ移行したこと
このあたりの情報は知る人も多いかもしれません。しかし、なぜここまで注目され、主要通貨のひとつになるに至ったのかはあまり知られていないところ。今回は、EOSのこれまでとこれからにかかわってくる、EOSの注目ニュースをまとめます。
EOS(イオス)の概要
コインの名称/EOS(イオス)
ティッカー/EOS
時価総額/約5,500億円(2018年10月時点)
総発行量/10億EOS
現在の発行量/10億EOS(2018年10月時点)
EOSの公式サイト:https://eos.io/
EOSの注目ニュースまとめ
ICOによって史上最高額となる40億ドルを調達
EOSは2017年の6月から、2018年の6月まで、ICOによって資金調達をおこなっていました。調達額は2018年10月現在でも最高額となる40億ドル。異例の調達額を達成したことで注目を集めます。
ICOとは、プロジェクトの運営側がプロジェクトの有用性を投資家などにアピールすることで、長期的に見て価値を持つであろうそのプロジェクトのトークンを買ってもらい、事前に資金を調達できる仕組みです。株式投資においてもIPOという似た仕組みがあり、これらの仕組みはスタートアップ企業の資金調達方法として一般的な方法となっています。
EOSの場合、スマートコントラクトの実装や、既存の通貨と比較しても優位性がある高水準の取引機能が投資家の関心を集め、これだけの金額を調達するに至りました。また、調達金額の多さが報道されればされるほど、トークン購入者以外にも広く知られることとなり、それ以後、注目のプロジェクトとして主要通貨の一角に定着しています。
さまざまな格付け機関による格付けで軒並み高評価を獲得
EOSがここまで注目され、主要通貨となったことには、別の理由もあります。
世界には、投資商品を格付けする機関が多数ありますが、EOSは複数の機関の格付けで、軒並み高評価を獲得しました。アメリカのWeiss Ratingsでは、”特に投資する価値があるスーパーコイン”として、上海のDP Ratingでは、満点の5ポイントを獲得した7つのプロジェクトのうちのひとつとして、EOSが紹介されています。さまざまな格付け機関、国をまたいでEOSが評価されていることは、投資家にとって注目度の高いニュースとなりました。
また、2018年5月度から、中国政府も仮想通貨とブロックチェーンプロジェクトの格付けを毎月実施しています。この格付けは、ほかのどの格付け機関からも独立した格付けだと発表されており、先に紹介した格付けとはまた別の評価軸として扱うことができます。
第1回こそイーサリアムが1位(イーサリアムブロックチェーン上のトークンは、イーサリアムに一本化してノミネート)でしたが、第2回にはEOSが1位を獲得。イーサリアムは2位へとランクダウンしました。
驚くべきは、その後の格付けの動向。第3回、第4回、第5回と続いているこの格付けで、EOSは1位を獲得し続けています。EOSのことを知る上で、これらはぜひとも知っておきたいニュースだと言えるでしょう。
EOSブロックチェーン上にステーブルコインが導入予定
ここからは、EOSの将来に関連するニュースを紹介します。
オーストラリアのブロックチェーンスタートアップ企業が実施するHavvenというプロジェクトは、2018年の6月にイーサリアムブロックチェーン上に米ドル連動通貨を実装しましたが、これと同じ仕組みで動くステーブルコインをEOS上にも実装する予定だと発表しました。
仮想通貨が仮想通貨の枠をこえて金融の一部として活用されていくために、ステーブルコインは必須とも言われている仕組みです。EOSが投資対象だけでなく、実用性も兼ね備えた通貨として認知されていることが、このニュースからわかるのではないでしょうか。
Bancor(バンコール)がEOSとイーサリアムのクロスチェーン「BancorX」を発表
Bancorはイスラエルに籍をおく有名な分散型の仮想通貨取引所(DEX)。ブロックチェーンの技術により、中央管理者を必要としない取引所の仕組みを持っています。
そのBancorがEOSとイーサリアムのクロスチェーン「BancorX」を発表しました。クロスチェーンとは、異なる複数のブロックチェーンをつないだもので、つながれた複数のチェーン情報の共有が大きな特徴となっています。
具体的に見ていきましょう。本来であればEOSブロックチェーン上にあるEOS系のトークンは、一度法定通貨に交換しなければ、ほかの通貨と取引できません。しかし、BancorXではクロスチェーンの技術を使い、イーサリアムブロックチェーンと情報を共有しているため、EOS系のトークンから直接イーサリアム系のトークンと取引できます。
EOSとイーサリアムといえば、どちらもがアプリケーションプラットフォームとして有名。これにより、DApps市場はさらに自由な市場となり、より盛り上がりを見せるかもしれません。ここのところネガティブニュースが先行しがちな仮想通貨市場にあって、EOSの今後は、市場の行方を占うひとつの要素となりつつあります。
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