
大手暗号資産取引所クラーケンは、アイルランド中央銀行から欧州連合(EU)の包括的な暗号資産規制であるMiCAライセンスを取得したと発表しました。
MiCA(暗号資産市場規制)は、EU全域で統一されたルールを定める世界で最も包括的な暗号資産の規制枠組みです。今回のライセンス取得によりクラーケンはこれまでフランスやイタリアなどで個別に取得していた事業者登録を一つの規制下に統合し、保管、取引、ポートフォリオ管理など7つの事業を「パスポート制度」を通じてEEA全域で展開できます。
この動きは数日前に競合のコインベースがルクセンブルクで同様のライセンスを取得した直後のことであり、米国の主要な取引所が欧州市場での規制上の明確性を確保し、事業基盤を固める動きを加速させていることを示しています。クラーケンにとって欧州事業は世界全体の現物取引量の約25%を占める重要な市場です。
MiCAへの対応としてクラーケンは2025年3月に規制に準拠しないステーブルコインの取り扱いを廃止するなど、サービスの調整を進めていました。さらに同社はキプロスを拠点とする企業を買収し金融商品市場指令(MiFID)ライセンスも取得しており、現物取引だけでなく規制された暗号資産デリバティブの提供も目指しています。
クラーケンの共同CEOであるアルジュン・セティ氏は、今回のライセンス取得が長期的な事業構築へのコミットメントを裏付けるものだと述べ、今後の商品提供の拡大に強い自信を示しました。
情報ソース:Kraken
The post クラーケン、EUの包括的暗号資産ライセンス「MiCA」取得 appeared first on CRYPTO TIMES