暗号資産運用大手のグレースケール社は、同社の主要ファンドの一つをETFに転換する申請に対し、米国証券取引委員会（SEC）が下した承認の一時停止決定に正式に異議を唱えました。
グレースケールは2025年7月8日付の書簡でSECの決定に反論。SECは職員が同社のデジタル・ラージキャップ・ファンド（GDLC）のETF転換を承認したわずか1日後に、その決定を一時停止しました。グレースケールは一度承認された申請を覆すことはSECの権限を逸脱する行為だと指摘しています。
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同社が問題視しているのは、法律で定められた審査期間です。グレースケールの主張によれば、SECは申請受理から240日以内に承認または不承認を決定する義務がありました。この期限を決定なしに経過したため申請は自動的に承認されるべきだったと述べています。
同社は書簡で「承認・不承認のタイムテーブルは確定的なものであり、法律は委員会にこれを延長する権限を与えていない」と強調しました。
The only one that makes sense. Grayscale gave it a few days, and now they’re annoyed its taking the commission too long to review/approve. BITW nipping at the heels and they want to move.
— Scott Johnsson (@SGJohnsson) July 11, 2025
この動きについて、法律専門家のスコット・ジョンソン氏は、グレースケールの書簡が訴訟を意図するものではなく、SECの長引く審査に対する不満の表明であると分析。同氏は「ビットワイズ社のBITWのような競合ファンドがシェアを伸ばす中、グレースケールは製品の早期立ち上げを望んでおり、審査の遅れに苛立っている」と指摘しました。
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