
ナスダックに上場するバイオテクノロジー企業Sonnet BioTherapeutics Holdings社が仮想通貨分野への大胆な事業転換を発表しました。同社は2025年7月14日、合同会社Rorschach Iとの間で総額8億8800万ドル規模の事業統合に関する最終契約を締結したことを明らかにしています。同社の株価は直近1日で86%の高騰を見せています。
この統合は分散型取引所や独自のブロックチェーン(レイヤー1)を手掛けるHyperliquidのネイティブな仮想通貨である「HYPE」の財務準備金を構築することを目的としており、従来のバイオ事業から大きく舵を切るものとなります。なお、統合後も同社のバイオ事業は新会社の完全子会社として存続し一部の開発は継続される計画です。
この事業統合契約は両社の取締役会によって既に承認されており、今後同社の株主による承認などを経て、2025年後半のクロージングが見込まれています。統合が完了すると新会社は「Hyperliquid Strategies (HSI) 」と名付けられ、新しいティッカーシンボルでナスダック市場への上場を継続する予定です。
HSIは事業統合契約署名直前のスポット価格で5億8300万ドル相当にあたる約1260万HYPEトークンと少なくとも3億500万ドルの投資総額を保有することになり、米国の上場企業としてHYPEを財務資産として保有する最大の企業となる見込みです。
ビットコイン以外の仮想通貨に投資する企業が増加
ストラテジー社(旧マイクロストラテジー)やメタプラネット社のようにビットコイン (BTC) を財務戦略に組み込む流れが普及するなか、今回HYPEの取得を決定したSonnet BioTherapeutics Holdingsのようにビットコイン以外のアルトコインを取り入れる事例も増えています。
先月6月には米眼科技術企業Eyenovia(NASDAQ: EYEN)は機関適格投資家との間で5,000万ドルの私募増資に関する証券購入契約を締結し、調達資金を「HYPE」の準備金構築に充てると発表しています。
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記事ソース:GlobeNewswire
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