
ステーブルコインUSDTを発行するテザー(Tether)社は、2025年第2四半期の証明報告書を公表しました。同社は年初から57億ドルの純利益を計上し、米国債への投資額が過去最高の1,270億ドルを超えたことを明らかにしました。
第2四半期単体の純利益は約49億ドルに達しました。その内訳は経常的な事業収益から31億ドル、保有する金およびビットコインの時価評価益から26億ドルとなっています。この好調な業績を背景にUSDTへの需要は高まり続けており、2025年に入ってから200億ドル以上が新規発行され総発行量は1,570億ドルを突破しました。
テザー社の準備資産の大部分は米国債が占めており、その保有額は前期比で80億ドル増加し1,270億ドルを超えました。これにより同社は非国家主体として世界最大級の米国債保有者の一つとしての地位を固めています。
また54億ドルを超える自己資本を基盤に、利益の一部を長期的なプロジェクトへ戦略的に投資しています。過去半年間で、米国のXXIキャピタル(XXI Capital)やランブル(Rumble)といったインフラ関連事業に約40億ドルを投じたと報告しています。
一方で、同社はニューヨーク州で2件の未解決の訴訟を抱えています。一つは2017年から2018年にかけてのビットコイン市場下落に関連する集団訴訟で、もう一つは破綻した暗号資産レンディング企業セルシウス(Celsius)に関連するものです。
同社はこれらの訴訟の潜在的な影響はまだ評価できないとしており、現時点で引当金は計上していません。
情報ソース:Tether
The post テザー社、半年で57億ドルの利益計上|絶好調の裏に潜む2つの懸念とは appeared first on CRYPTO TIMES