仮想通貨EOSのブロックの生成・承認を行うブロック・プロデューサーが11日、390兆円を超える仮想通貨EOSの取引アラートが出たことに関して、FUD(恐怖、不安、疑念)だという見解を出した。
ツイッター上で大口の仮想通貨取引をレポートするクジラ・アラートが11日、身元不明のウォレットから身元不明のウォレットに対して1兆EOS(約390兆円)の取引があったというアラート出し、懸念が広がっていた。というのも、執筆時点での仮想通貨EOSの時価総額は約32億ドル(3550億円)であり、1兆EOSは全体の発行量よりはるかに多いからだ。
これに対してEOSのブロック・プロデューサーであるEOSニューヨークが、この取引は、据え置き取引という機能を使っており、可能な取引額より大きな額が提示されたと解説。あくまで取引の承認をリクエストするだけであり、その正当性はその後チェックされるという。その上でEOSニューヨークは、「FUDニュース」だと批判した。
EOSのブロック・プロデューサーは、ビットコインのブロックチェーンにおけるマイナーに相当するもの。ルール変更の際、投票で選ばれた21のブロック・プロデューサーが承認投票を行っている。
ちなみに1兆EOSの取引は、承認されなかった。EOSニューヨークは、「不可能だから当たり前だろう」と話した。
EOSは先月26日、ハッキング被害を受けたアカウントから209万EOS(約8億5300万円相当)が流出したと報じられた。原因は、ブロック・プロデューサーが、ブラックリストのアップデートに失敗したこととされている。
(記事提供:コインテレグラフ日本版)
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