先月、世界各国の法定通貨とペッグされたステーブルコイン(価格安定型の仮想通貨)「ヴィーナス・プロジェクト」の構想を発表した世界最大規模の暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスが、同プロジェクトは6月にフェイスブックが公表したステーブルコイン「リブラ」の競争相手となることを意識している趣旨の発言をした。先週のOECD(経済協力開発機構)のグローバル・ブロックチェーン・ポリシー・フォーラムにおいて、バイナンスの担当者が仮想通貨メディアのコインデスクに明かした。
バイナンスでは6日、ニューヨーク州金融当局(NYDFS)の認可で米ドルにペッグしたステーブルコインをローンチすると発表。また同社はすでにイギリスポンドに連動したステープルコインもローンチしている。またバイナンスは、リブラとは異なり「各国の規制当局と連携して話を進めている」点を強調してきた。
コインデスクの取材において、コンプライアンス最高責任者のサミュエル・リム氏はこのヴィーナス・プロジェクトに関して「(同プロジェクトは)リブラの代替手段ということもできるし、私はこれがリブラの強力なライバルのようなものになると思います」と発言したと報じられている。また、ヴィーナスにおいては各国の中央銀行がこれらのステーブルコインの保管方法と、どれくらいの数を発行するのか決められるとしている。
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