中国の習近平首相が今月24日に開かれた会議で、ブロックチェーン技術の開発による大きな技術進歩の推進を強調したことが話題となっています。
この報道を機に中国では「ブロックチェーン」や「ビットコイン」といったワードの検索数が飛躍しています。
中国のブロックチェーン事情に詳しいDovey Wan氏は自身ツイッターで、この2つのワードがWeChatおよびBaiduでどれほど検索されたかをまとめた統計を公開しています。
Wan氏曰く関連業界の人々が情報を収集しに来るというWeChatでは、「ブロックチェーン」の検索ワードが前日比で25日に330%、26日に280%近く上昇しています。
また、バックグラウンド知識のない人々が情報への入り口として利用するというBaiduでも、「ブロックチェーン」が大幅な伸びを見せています。ここで興味深いのは、25日を境に「ブロックチェーン」が「ビットコイン」より多く検索され始めた点です。
中国では暗号資産取引所やICOが禁止されています。習近平首相が今回後押ししたのが暗号資産ではなくブロックチェーン技術の発展であることを考えると、Baiduでの2ワードの検索数逆転も説明がつきます。
このニュースにさらに勢いをつけたのが、全国人民代表大会常務委員会が26日に発表した「暗号法」です。
2020年1月1日から施行される暗号法には、研究・実用化促進や知的財産の保護を通して関連技術の発展を促す目的があり、功績を残した組織や人物には報酬が出るなどといったことも定められています。また、違法行為に対する罰則もこの法のもとで決められています。
こちらも暗号資産ではなくブロックチェーン技術自体へのフォーカスが当たっているようです。
こういったニュースを受け、NEOやTRONなどの中国系アルトコインは26日あたりから右肩上がりで伸びており、一部のアナリストはビットコインの強気市場にも一役買っていると推測しています。
中国は政府発行の暗号資産(CBDC)の開発も急いでいるとみられ、米フェイスブックのLibra(リブラ)、さらに米国連邦準備理事会(FRB)のFedNow Service(分散型台帳技術が利用されるかは不明)などとの競争の展開に注目が集まります。
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