テックビューロホールディングスは、オンライン医療システムを開発するHealthCareGateと共同で、医療ソリューション『楽医』の構築に向けた開発プロジェクトを開始したことを発表した。
プラットフォーム構築にはテックビューロHDが開発した次世代ブロックチェーン製品『mijin Catapult(カタパルト)』が採用される。
エビデンスに基づいた投薬による健康増進
楽医では、データの改ざん防止や取引の自動化・透明化に優れたブロックチェーンの特性を活かし、処方箋に紐づいた個人情報を保護しながら診療録管理、薬歴管理、医薬品の流通経路、残薬確認、薬剤師による服薬指導実績等を記録管理する。
エビデンスに基づいた投薬を実現することで、過剰な処方や重複投与を防ぎ、医療費削減、医師、薬剤師の技術向上・働く環境の改善を目指す。
プロジェクトの第一段階として、オンライン診療の新しいソリューション楽医を提供する予定だ。
楽医は一般的な病院での診療から医薬品の処方までのプロセスをタブレット端末などからアプリで完結させるシステムとして、病気の放置を予防し健康寿命を延伸につなげる。
膨らむ国の医療費の課題解決に
楽医が立ち上がった背景には、超高齢社会に備えて膨らんでいく医療関係の予算がある。2019年度に厚生労働省が決定した予算案は過去最大の約32億円にのぼり、そのうち医療関係は約12兆円を占めている。
社会保障の基盤を強化し、全世代が安定的に医療・介護を受けられるようにするためには、医療費削減だけでなく、必要な医療費に適切に提供していかなければならないのが現状だ。
このような課題の解決案のひとつとして、地域医療を充実させるオンライン診療や薬剤師によるオンライン服薬指導が挙げられている。
楽医プロジェクトは電子処方箋管理ソリューションの開発を進め、各ステークホルダーと連携しながら本年度内の実証実験開始と、来年度の社会実装を目指す。
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