中国の中央銀行である人民銀行のデジタル通貨研究機関の局長は、人民元のデジタル版プロジェクトに関して言及した。地元紙のサウスチャイナモーニングポストが伝えた。
穆長春(Changchun Mu)氏はデジタル版の人民元が、度々投機目的として利用されるビットコインやバスケット通貨のサポートを条件としたステーブルトークンと質を違えると指摘。同時に同国のデジタル通貨への取り組みを確認した。
同氏は新たな人民元デジタル通貨で、人民銀行が監督し、市中銀行が運営するという、2段階のシステムにより機能させると説明した。中国は中銀デジタル通貨の発行に向けてフルスピードで取り組んでおり、4つの市中銀行や企業とすでにテストを開始していると報じられている。
米国の連邦準備制度理事会(FRB)はデジタル通貨に取り組む意向はないことを度々高官が表明している。一方で、欧州中央銀行(ECB)は新たに就任したラガルド総裁がデジタル化には中央銀行が先手を取る必要があると、Central Bank Digital Currency (CBDC) 中銀デジタル通貨に関する作業委員会を発足させるなど、積極的に取り組む姿勢を見せている。
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