年末年始のビットコイン価格は、7,000ドルから7,500ドル手前での小動きとなっている。中国では、デジタル人民元発行への下準備ともみられている「暗号資産法」が年明け1月1日付で施行されたが、今のところ価格への目立った影響は観測されていない。
そのようななか、一部国内取引所が出している投資家の未決済建玉情報(1月6日時点)によれば、75万円の買いが12月30日時点比では292枚→382枚、75万円の売りも同比で97枚から127枚と売り買いともに75万円の価格帯が増加している。一方、海外の大手仮想通貨取引所ビットフィネックスのショートポジションは、1月3日時点の7,000枚をピークに減少しており、6日時点では3,800枚ほどと直近3ヶ月間では最もポジションが小さくなっている。そのほか、ロング・ショートの比率は90%超えとロングポジションが圧倒的に多い状況は変わらないが、昨年11月以降、じりじりと増加していたロングポジションは、12月末の47,000枚台をピークに43,000枚台まで減少。国内取引所のポジションが売り買いともに増加する一方、海外取引所のポジションはともに減少する格好となっている。
ビットフィネックスのショートポジションとビットコイン価格との相関係数は−0.09と全く相関性はない(取得可能な3ヶ月データで計算)。ただ、昨年10月や12月にショートポジションが積み上がった(1万枚台)直後、買い戻しのような動きが建玉と価格で観測された。足元のショートポジション減少を見る限り、買い戻しが入る気配はないものの、短期的な値動きを追うには、ビットフィネックスのショートポジションは見ておきたいデータといえよう。
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