シカゴ・オプション取引所(CBOE)の最高執行責任者(COO)であるクリス・コンカノン氏が、米証券取引委員会(SEC)に申請中のビットコインETF(上場投資信託)の承認について楽観的に捉えていることがブルームバーグによるインタビューによって明らかになった。14日付の同誌によると、同氏は「SECが抱える懸念に少しずつ取り組むことで彼らの不安が和らぎ、将来的にはETFを快く受け入れるだとう」と語ったという。
米国ではこれまで数社がビットコインETFの上場を試みたが、いずれもSECが申請を却下してきた。6月にCBOEが申請を行ったことを受けて、SECが改めてビットコインETFに関する意見聴衆を行うなどの動きが生まれたことから、初認可に対する市場の期待が高まったが、8月8日にはSECが審査結果の公表日を9月30日まで延期することを発表しており、慎重な検討が続くとみられている。
コンカノン氏はインタビューのなかで、ビットコインETFの初参入者となることで得られる利益は大きいと語っている。前例ができれば、資産の流入が継続すると見ているという。一方で、先物ベースのETFは、実際にテストされたことがないことから、流動性の適正基準が判断し難いという課題にも言及した。
SECの審査結果に関しては、9月30日の発表も延期されるのではないかという見方も多い。カナダの独立系投資銀行最大手であるカナコード・ジェネュティは今月はじめ、仮想通貨に関する四半期毎のレポートの中で、ビットコインETFの承認が2019年まで実現しないのではないかとする見解を示した。
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