大手レンディングプロトコルAaveのコミュニティで、Aaveチームが手がける分散型ステーブルコインGHOを展開する提案が公開されました。提案が承認されるとEthereumメインネット上でERC20としてGHOが展開されます。
The highly anticipated AIP to deploy @GHOAave on the Ethereum Mainnet is now live.
Voting opens in 24 hours.
Read and discuss here: https://t.co/ygbs2WKE7I pic.twitter.com/Ly16qFe2nY
— Aave (@AaveAave) July 10, 2023
Aaveチームが手がけるGHOは、Aaveと直接統合できるよう設計されている分散型ステーブルコインで、ユーザーは担保となる仮想通貨をAave v3 Poolへ供給し、担保とすることでGHOの借入(借入時にミント)が可能。システム内では常に1 GHO = 1 USD として計算されます。
GHOでは、上記の方法以外にも「ファシリテーター」と呼ばれるAave DAOによって承認/削除が可能な独自の発行ルールや発行上限を設定できる発行体が存在する設計となっており、今回の提案では「Aave V3 Ethereum Pool」と「FlashMinter」という2つの初期ファシリテーターによってGHOの立ち上げが計画されています。

ファシリテーターのイメージ|画像引用元:Document
今年4月から5月にかけて行われたTEMP CHECK(温度感チェック)で、Aave V3 Ethereum Poolは「借入金利が1.5%、バケット容量が1億GHO」のオプションAが最多投票を獲得。FlashMinterは「バケット容量200万GHO」の案が最多投票を獲得しており、今回の提案が承認されると、これらの基準が適用される予定です。
GHOの貸し出しによるv3プールの金利収入の100%がAave DAOのトレジャリーに提供される仕組みとなっており、GHOの導入はAave DAOに大きな追加収益を生む可能性を秘めています。また、Aaveネイティブトークンのステーキングにより1枚あたり最大100 GHO相当の金利ディスカウントも適用される予定なっており、Aave内におけるステーブルコイン借入の競争力が高まることなども予想されます。
先日、Aave創設者のスタニ・クレチョフ氏は「2023年の残りのDeFiについては、決済のユースケースを明確にすることに集中する」とツイートし、決済には透明性が高い分散型ステーブルコインが適しているとしGHOへの取り組みを進めていく姿勢を示唆しました。
現在TVL(Total Valued Locked)58.9億ドル(約8200億円)のAaveの収益構造に大きな変化を与える可能性のあるGHOの今後の動向に注目です。
CT Analysis『2023年7月 分散型ステーブルコイン・CDP 市場とプロダクト動向の解説』レポートを公開
記事ソース:Aave
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