
シンガポール金融管理局(MAS)がWeb3も対象に含まれる金融セクター技術革新スキーム(FSTI3.0)にて今後3年間で1.5億シンガポールドル(約160億円)を拠出すると発表しました。
The Monetary Authority of Singapore (MAS) will commit up to S$150 million over three years under the renewed Financial Sector Technology and Innovation Scheme (FSTI 3.0).
Learn more about it here: https://t.co/tqZNBVQCIw#MASNews #FSTI3 #FinTech #SGEconomy pic.twitter.com/NIAJF8I1kv
— MAS (@MAS_sg) August 7, 2023
「FSTI」は金融分野でのテクノロジーとイノベーション主導の成長の加速を目的に2015年にシンガポールで導入されたスキームで、2020年8月に発表されたFSTI 2.0では3年間で2.5億ドルのシンガポールドルが拠出。FSTI 1.0と2.0はコロナの流行を通じて金融機関とその顧客にサービスを提供した金融機関のデジタル能力の強化に貢献したとされています。
FSTI 3.0は、下記3つのトラックで構成されており、「助成金の対象範囲のCVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)事業体までの拡大」や「対象経費の最大50%の資金援助」などの内容が含まれています。
- センター・オブ・エクセレンス
- イノベーション加速
- 環境・社会・ガバナンス(ESG)フィンテック
MASは、イノベーション加速のトラックにおいて「Web 3.0 などの新興テクノロジーから生まれる革新的なフィンテックソリューションをサポートするために、業界と提携することの重要性を認識している」とコメント。同トラックでは、業界のユースケースにおける革新的な技術の使用の公募や、ソリューションの試行と商業化を支援するための助成金の提供などが行われる予定です。
MASマネージング・ディレクターのラビ・メノン氏によると、2015年以来、FSTIプログラムの一環として*金融セクター発展基金(FSDF)は3億4,000万ドルを授与してきたといいます。*金融セクター発展基金(FSDF )= 金融サービスの人材育成・開発を目的に2000年にMASによって5億シンガポールドル規模で設立された基金
MASはこれまで個人が政府機関や金融機関間をまたがって保持されている金融情報にアクセスするための世界初の公共デジタルインフラ「シンガポール金融データ交換 (SGFinDex) 」などのプロジェクトを業界と連携し試験的に実施。FSTI 3.0においても、金融イノベーションの推進に向け、業界との協力関係の継続を期待するとしています。
今年6月、日本の金融庁はMASが提唱する「Project Guardian」にオブザーバーとして参加することを発表しました。
Project Guardianはブロックチェーン技術を含むデジタル技術の可能性やリスク等についての検証を行い、政策ガイドラインやフレームワークの確立を目指す構想(イニシアチブ)で、MASによって昨年5月に公開されています。
記事ソース:MAS
画像参照元:rafapress / Shutterstock.com
The post シンガポール金融管理局、Web3含む技術革新に約160億円を拠出 appeared first on CRYPTO TIMES