10月21日にウォール・ストリート・ジャーナル紙で米国の利上げペース鈍化の可能性が報じられたことで、金融市場は一変しました。

同日にFRB要人が、同調するような発言を行ったことも大きいでしょう。

【デーリー、サンフランシスコ連銀総裁】

・市場で織り込まれているはずの75bpの可能性はありそう
・いつまでも75bpだという考えに固執しない方が良いと心から勧めたい
・利上げペースを遅らせることが重要
・政策の行き着く先について迷っている

【エバンス、シカゴ連銀総裁】

・さらに利上げを行い、その後しばらくは金利を維持する必要

現状では、米国の利上げは5%で打ち止めとなることが市場のコンセンサスとなっています。つまり、このままインフレが落ち着けば来年1月のFOMCで利上げは一旦終了となります。

それをほのめかす発言を、来年金融政策の投票権のあるエバンス、シカゴ連銀総裁が行っています。

また、オーストラリア、カナダが市場予想を下回る利上げ幅を行いました。このことで、市場参加者はますます米国も利上げペースを鈍化させるのではないかという期待を高めているようです。


こういった動きもあってか株高となっており、仮想通貨(暗号資産)相場も上昇しています。

買収報道のあったフォビ・トークン(HT)はここ1カ月で約2倍に上昇し、国内で取り扱われているクレイトン(KLAY)は過去1週間で95%の上昇率を記録しています。

他にも、コスモス(ATOM)やアバランチ(AVAX)、チリーズ(CHZ)などの時価総額が1000億円を超える規模の中大型の仮想通貨も、過去1週間で10%程度の上昇となっています。

テラ(LUNA)ショックに端を発した仮想通貨市場の冬の時代がようやく終わりを告げようとしている気配を感じます。

過去のアノマリーでは、11月の米国株式相場は強い傾向にあることから、11月も強い動きが期待できそうです。