ポイント

・31,000ドル突破、年初来高値更新
・コインベースへの訴訟却下とレバ型先物ETF承認
・ワグネル進軍による露内戦懸念浮上するも衝突回避
・オプション・先物期日集まる金曜日に動意あるか?

週末のBTC相場

週末のBTC相場は上昇。金曜日から土曜日未明にかけて3万1000ドル(約440万円)乗せに成功。年初来高値を更新したが、その後は上値の重い展開が続いている。

BTCは、ブラックロックの現物ETF申請を皮切りに、相次ぐ金融機関の参入を好感、順調に値を伸ばしてきた。懸念されたパウエル議長の議会証言もタカ派ながらFOMCとあまり変わらないトーンでBTCに買い安心感が漂う一方で、年初来高値となる3万1000ドルを前に上値を押さえられていた。

金曜日の米株市場は小安く寄り付いたが、コインベースに対するユーザーらからの集団訴訟を裁判所が却下したことが好感され、同社株が上昇する中、BTCは3万1000ドル突破に成功した。同じ頃、CoindeskらがVolatility Sharesが申請しているレバレッジ型のBTC先物ETFを承認したことも相場の下支えになったか。

しかし、コインベースの勝訴はマイナーな訴えに関するもので、承認されたETFも注目されている現物ETFではなかったこともあり、年初来高値を更新するも相場はさほど走らなかった。

すると、ベルギー当局がバイナンスに国内での営業を停止するように命じた。またロシアの民間軍事会社ワグネルのCEOプリゴジン氏が、軍上層部が大統領を騙しているとし、民衆に蜂起を促すべくモスクワに向けて進軍していると伝わると、BTCは3万ドル台に失速した。

その後、プーチン大統領が同氏の明言を避けるも国内反逆罪にあたると指摘。ベラルーシのルカシェンコ大統領の仲介で、進軍は中止。同氏は国外亡命することで衝突が回避されたこともあり、BTCは再び3万1000ドルにワンタッチした。

しかし、この水準で上値を重くすると3万ドル台半ばに値を落とし、CMEの先物市場は上方に小さく窓を開けてオープンしている。


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