ポイント
・6万7000ドルトライ成功、半減期後の戻り高値更新
・ETFフローは5日連続プラス、3150BTCの発行に1万4000BTCの買いが殺到
・3月末の機関投資家のBTC現物ETF保有は937社110億ドルで全体の18.7%
・日曜日のイラン大統領のヘリ事故でやや売られる
週末のBTC市場
週末のBTC相場は底堅い展開。金曜日未明に6万5000ドル(約1015万円)割れで切り返すと、土曜日未明に6万7000ドル(約1045万円)乗せに成功。日曜日には6万7000ドル台半ばに値を伸ばしたが、日曜日から今朝方にかけて6万6000ドル(約1030万円)台前半に失速している。
BTCはETFフローの回復と弱めのCPIを受けた利下げ観測の浮上もあり、3月14日の史上最高値から5月1日の安値の半値戻し6万5000ドルをクリア。4月22日に付けた半減期後の戻り高値6万7000ドルが全値戻しへの最終関門として上値を押さえていた。
木曜日にはウィリアムズNY連銀総裁がCPIは満足いく内容だったが、それだけで政策を変更するには不十分とコメントしたこともあり一時6万5000ドルを割り込んだ。
しかし、銀行の暗号資産カストディへの参入を阻むSECのSAB121を無効化する法案を下院に続いて上院でも可決。また暗号資産の分散化をモノサシとして管轄をSECとCFTCに分けるFIT21法案も今週中に下院本会議で採決予定と伝わる中、BTCは切り返すと、ETFフローが257百万ドルと4日連続でプラスとなると67,000ドル乗せに成功した。
この背景には13Fという大口投資家が保有する上場株式等の四半期末残高報告の締め切りが5月15日で、機関投資家のBTC現物ETF保有が次々と明らかになったことがある。K33(旧アルケーン)という調査会社によれば3月末時点で機関投資家のETF保有は937社、運用額110億ドルで、全体の18.7%を占めるとされた。
しかし、同水準で上値を重くすると67,000ドルを挟んでのもみ合い推移が続いた。結局ETFは先週の5営業連続プラスで、流入額は9億ドル、1万4000BTCと、1週間の発行額3150BTCを大きく上回った。
週末は、イスラエルによるガザ空爆が激化する一方で、中道のガンツ国防相が内閣離脱を示唆するなど混迷を深める中東情勢が相場の重しとなったか。
そうした中、日曜から月曜未明にかけてイランの大統領が乗ったヘリが事故にあったとの情報が流れ、リスクオフ気味にBTCは66,000ドル近辺に値を下げている。
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