ユーロ下げ足止まりから仮想通貨上昇

6/5にイタリアのジュセッペ・コンテ新首相が初の国会演説を行い、EU緊縮政策からの脱却や他のEU諸国との経済成長率のギャップ縮小、新たな税制改革などについて言及しました。

もっとも、投資家からは先週から引き続き警戒されていたようで、イタリア国債の高騰とユーロの急落(先週と同様のシナリオ)が再び起こりました。

ユーロの対ドル相場は、日本時間の深夜頃に下げ止まり、欧州中央銀行が伊国債買い入れ政策緩和のタイミングを来週に議論すると報じられたこともあってか反発しました。

 

仮想通貨市場の方でも先週のイタリア政治混迷のニュースの時と同様の動きが確認されています。

BTCの対ドル相場は、6/5深夜、ちょうどユーロが下げ止まった頃から上昇し始め、7380ドル付近から7500ドル台を一気に通り抜け現在7600ドル台を推移しています。

 

ETHもほぼ同じタイミングで上昇し始め、6/4に割り込んだ600ドルを再び超え、現在は600ドルを維持できるか否か攻防を繰り広げています。

 

仮想通貨市場全体の時価総額で見ると、BTCとETHの上昇の少し後からつられて上昇するような動きを見せています。

6/5には3300億ドルの安値を記録した時価総額は、6/6未明には3460億ドルまで回復しました(およそ5%上昇)。

 

BTCやETHの上昇のタイミングを考えると、やはり逃避的な仮想通貨の「買い」があったことが指摘されます。

また、今回のコンテ首相の所信表明演説とユーロ・国債の動きを見張っていた仮想通貨投資家がいたことも考えられます。

そう仮定すると、「ユーロ圏金融危機の兆候に弾む仮想通貨市場:イタリア政治混迷が皮肉にも好材料か」でも指摘した通り、やはりイタリアの今後の政治動向は仮想通貨市場を動かす材料として注目に値すると言えます。

コンテ首相は「Italexit/Italeave(欧州連合からのイタリア離脱)」について今回は言及しませんでした。

しかし、EUがイタリアの財政金融政策を受け入れるとも考えにくい見通しで、今後さらに財政悪化が進めば、「Italexit/Italeave」政策が再び表面化することも考えられます。

その際はユーロと仮想通貨市場の動きに注目です。

 

おまけ

6/3にはEUメンバー国のスロベニアで議会選挙があり、反移民政策を掲げるポピュリスト政党「スロベニア民主党」が勝利をあげました。

しかし、連立を組む意思を表明する政党が未だ現れず、こちらでも政治混迷が表面化する可能性がありそうです。

スロベニアはイタリアほどの経済規模やユーロへの影響力はありませんが(GDPそれぞれ28位と4位)、

ブレグジット(欧州連合からのイギリス離脱)以降ポピュリスト運動がEUに広まりを見せているので、長期的にみてユーロの価値を不安定にする要因の一つになるとも言えるでしょう。

スロベニアは今週世界初の「全店でビットコインが使えるショッピングセンター」の構想を発表していて、EU有数の仮想通貨友好国でもあります。

将来的には、「EUを法的に離脱しなくても、仮想通貨導入によりEU経済政策の影響を受けにくくなる」という経済構造ができるかもしれません。

 

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