リップルは国際送金の問題解消を目指して開発された、送金プラットフォームです。数々のソリューション機能を備え、迅速かつ正確な送金がいつでも可能です。
現在、リップルは国内外の主要な銀行での受け入れが進んでいる点も注目に値します。
今回は、リップルが銀行での導入が進んでいる理由について、様々な角度から見てみましょう。
リップルの特徴とは?
まずはリップルの概要を見てみましょう。
リップルは時価総額ランキングで第3位につけるメジャーなアルトコインです。
仮想通貨として捉えられることが多いリップルですが、正確には送金システムです。
金融システムとして、国際的な取引をスムーズに行うための決済・送金の仕組み自体がリップルであるということになります。
そのため個人よりも銀行などの金融機関が利用することを想定して開発されました。
従来送金で掛かっていた長い時間や高い手数料を改善したリップルは、銀行が徐々に導入を進めています。
決済・送金システムとしての機能
銀行での採用が進んでいるだけあり、リップルには優れた機能がいくつも備わっています。そのうち主な機能を見ていきましょう。
PoC(Proof of Consensus)
リップルで採用されているコンセンサスアルゴリズムはPoCであり、取引データを管理するための検証ルールです。
Validatorと呼ばれる特殊な参加者たちの8割以上が承認した台帳(取引データ)を管理しています。
Validatorは誰でも自由になれるわけではありません。リップルが管理するUnique Node Listより、信頼できる企業などが選ばれます。
信頼性の高いValidatorに承認を任せることで、改ざんなどのリスクに備えています。
ILP(Inter Ledger Protocol)
ILPは色々な通貨の台帳を連携する技術で、リップル以外のブロックチェーン、クレジットカード、モバイル決済なども含みます。
ILPを仲介することで、種類の異なる決済手段をスムーズに交換できます。
リップルでは「IoV(価値のあるインターネット)」という理念を掲げていて、世界中のお金を容易に交換できる世界を目指しています。
IoVを実現するためには、ILPの技術が欠かせません。
XRP
XRPはリップルが開発した仮想通貨のことを意味します。送金システム・リップルにおいて、XRPには2つの重要な役割があります。
1つ目はブリッジ通貨という、橋渡しとなる通貨の機能です。
XRPを通してユーロ・ドルなどの通貨や他の仮想通貨を相互に交換する役割を果たします。
ブリッジ通貨としての機能を活用することで、従来の両替所の機能が不要になり、送金コストの削減につながります。
2つ目はシステム手数料で、リップルの利用時には少額のXRPを支払うことになります。
徴収されるXRPはネットワークへの負荷に比例して増加するため、悪意のある参加者からリップルを保護することが可能です。
なお手数料として徴収されたリップルは誰にも利用できない形で廃棄されるので、リップル社などに渡るわけではありません。
XRP Ledger
XRPの台帳であり、XRPに関するすべての取引データが管理されています。
リップルの参加者で分散管理をしているので、分散型台帳と呼ばれています。
中央管理者のサーバーによる一括管理ではないので、1つのサーバーが攻撃を受けてもデータを改ざんできず、セキュリティーに配慮されたシステムといえます。