仮想通貨市場
仮想通貨市場時価総額は、9月5日から6日にかけて大幅な下落を記録し、およそ1ヶ月ぶりに2000億ドル周辺で推移しました。
本稿執筆時点(日本時間、13時12分)で今週の週安値は6日の2005億ドルで、週高値は5日の2404億ドルとなっております。
今週の注目ニュースとしては、①イーサリアムのマイニング報酬減額決定、②ビットコインキャッシュのストレステスト成功、③ゴールドマンサックス仮想通貨トレーディングデスク創設保留発表などがあります。
【第1図:仮想通貨市場時価総額チャート(9月1日〜9月7日)】
出所:CoinMarketCapより作成
イーサリアムコミュニティー:マイニング報酬減額に合意
FinAltでもお伝えした通り、8月31日のCore Devs Meetingにてイーサリアム(ETH)のマイニング報酬を現在の3ETHから2ETHへ減額することが参加者の間で合意され、10月に予定されているConstantinopleハードフォークより本案が実装されることになりました。
市場ではインフレ抑制が期待されたのか、9月1日にはETHが5%の上昇を記録しましたが、続伸とはなりませんでした(第2図)。
【第2図:ETH対ドルチャート】
出所:Bloombergより作成
参考記事:「イーサリアム(ETH)マイニング報酬減額決定:インフレ抑制で価格上昇なるか」
ビットコインキャッシュの取引処理能力イーサリアムとリップルを超える
ビットコインキャッシュコミュニティーは9月1日、恣意的にトランザクション量を増やしネットワークのストレステストを行いました。
結果、1日は24時間の間に210万もの取引が行われ、一時的に他の主要通貨の1日の取引量を大幅に上回りました(第3図)。
更に、これだけの取引量を記録したにも関わらず、手数料は上昇しませんでした。決済通貨としての立ち位置を強く意識するビットコインキャッシュコミュニティーとしては、今回のストレステストはネットワークのスケーラビリティーを証明できたかたちとなりました。
【第3図:主要仮想通貨取引量チャート(BTC・ETH・XRP・BCH)】
出所:BitInfoChartsより作成
今回のストレステストの結果を受けてか、ビットコインキャッシュ(BCH)の価格は1日、13%上昇しました(第4図)。
【第4図:BCH対ドルチャート】
出所:Bloombergより作成
<本記事ご協力>
ビットコインなどの仮想通貨をまとめたメディア『FinAlt』が提供