仮想通貨両替サービスを手がけるシェイプシフトのエリック・ボールヒーズCEOが14日、コインテレグラフ日本版の取材に応じ、「もし仮想通貨が1000倍になるとしたら、それは仮想通貨が金融システムを完全に引き継ぐ時」で「それには10年以上かかるだろう」と述べた。今週、イーサリアムのヴィタリック・ブテリン氏が「仮想通貨は1000倍も成長しないだろう」と発言したことに対して仮想通貨取引所バイナンスのジャオ・チャンポン(通称CZ)CEOが反論していた。

ビットコイン創成期からの提唱者であるボールヒーズ氏は、現時点で1000倍成長は見込めないとするブテリン氏の分析は冷静だとし、10年では達成できないだろうと指摘。今後、仮想通貨が金融システムを引き継ぐ上でいくつかの課題をあげた。

「最も大きな課題の一つは、仮想通貨のことをあまり分かっていない政府がひとたび理解したら戦いを挑んでくることだろう。その戦いがどのくらい時間のかかるものなのか予測をすることは難しい。現状における彼らの理解は、「マネーに関する権力を奪うから、良くない」程度だろう。しかしもし彼らが脅威でなくてポテンシャルに目をやり、分散型のファイナンスで実験する決意をしたら、彼らは驚くべき結果を目にすることになる」

その上でボールヒーズ氏は、政府の仮想通貨に対する姿勢の変化に加えて技術的な要素が追いつけば、金融システムの引き継ぎがよりスムーズにいくだろうと話した。

また、その時のビットコインの役割について、正確には分からないとしつつも、「法定通貨の代わりになることを望んでいる」と発言。「ビットコインと仮想通貨業界がそれだけしか達成できないとしても、十分価値のあることだろう」と語った。

先週の仮想通貨相場急落の犯人?

先週の仮想通貨相場の急落の要因はゴールドマンサックスのニュースではなく、仮想通貨両替サービスを手がけるシェイプシフトの運営上の方針転換だと複数のメディアが報じた。シェイプシフトは、法定通貨をはさまない仮想通貨両替サービスを手がけており、匿名のピアツーピア(P2P)取引が特徴だが、5日にこの方針を変換。トレーダーに対してメンバー登録を義務付けた。このため、匿名を好み、アルトコインを所有していたトレーダーが、相次いで売りに走っているのではないかという見方が出ていた。

これに対してボールヒーズ氏は、「我々の方針転換が急落を招いたと推測するのは間違っている」と反論。「仮想通貨相場は過去数カ月間、バブルがはじけたことによって下落基調にあって、我々が発表した日の下落にもとりわけ不自然なところはない」と主張した。

その上で、方針転換の理由について、事業規模を拡大するにあたり、長期的に成長る上でKYC(顧客確認)なしで運営するのにはリスクが伴い規制環境的にも良くないと判断したと解説。ただKYC自体は倫理的でないと考えているので、今後、慎重にこの部分に対して主張していきたいと述べた。

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