イーサリアムは時価総額2位の仮想通貨です。

現在、ロードマップにおいて4段階のハードフォークがあることを公表しています。フロンティア、ホームステッド、メトロポリス、セレニティとそれぞれ段階によって実装される機能が異なり、現在のイーサリアムは、メトロポリスのビザンティウムに位置しています。

そして、メトロポリスの次段階のハードフォークであるコンスタンティノープルが間近に迫っていることからアップデート内容について押さえていきましょう。

コンスタンティノープルについて

コンスタンティノープルは、イーサリアムのハードフォークの一つであり、イーサリアムの能力を強化する目的で行われます。また、実装予定はすでに決まっており、2018年10月9日からテストネットを開始する予定です。完全にコンスタンティノープルが実装されるのは、11月から12月となるでしょう。

イーサリアムのハードフォークでは、EIPS(Ethereum Improvement Proposals)が重要になります。

EIPSはものすごく簡単に説明すると機能改善のための提案システムです。EIPSに沿った製品開発を行うことによってシステムをより使いやすいものに変化させることが可能となります。ビットコインではBIP(Bitcoin Improvement Proposals)といわれていますね。

コンスタンティノープルで行われるアップデートには、データ処理をより効率的に行うEIP145となります。これは、ヴィタリックブテリン氏が作成したプロトコルでオフチェーン取引におけるスケーリング対策などの内容を含んでいます。

イーサリアムには発行上限は規定されていません。しかし、マイニング報酬が高すぎるという批判が高まっていることもあり、今回のコンスタンティノープルにおいてマイニング報酬が3ETHから2ETHへと減少されることが決定されました。

マイニングの難易度を引き上げるディフィカルトボムのシステムはイーサリアムにも実装されています。しかし、今回のアップデートにおけるマイニングへの影響はあくまでも減額で留めておくと見ていいでしょう。

仮想通貨の価格としては、現在のところICOで調達したプロジェクトの多くが売却を行っていることから、大きく下落に拍車をかけています。しかし、イーサリアムはハードフォークを行う度に大きく性能を進化させ、価格を高騰させてきました。

今回のハードフォークであるコンスタンティノープルにおいては、マイニング難易度は据え置きとなる可能性が高いものの、マイニング報酬が減額されます。これは単純にマイナー側からの売り圧力が3分の1になることを意味することから、以前よりも価値が上がりやすい状況がつくられることになります。そのため、イーサリアムのアップデート内容と価格動向については、コンスタンティノープルの進捗状況を観察しておくことが重要となります。