10月29日の仮想通貨市場時価総額は、日中一時2100億ドル台に乗せるも概ね横ばいとなりました。
しかし、午後8時を過ぎると相場は一変、わずか2時間ほどの間に61億ドル吐き出し(-3%)、現在(09:30)は2029億ドルで推移しています(第1図)。
【第1図:仮想通貨市場時価総額チャート】
出所:coinmarketcapより作成
主要通貨も本日は全面安となっており、前日比でビットコイン(BTC)は-2.24%、イーサリアム(ETH)は-3.88%、リップル(XRP)は-4.21%となっています。
時価総額10位以内で最も打撃を受けたのはビットコインキャッシュ(BCH)となっており、BCHは前日比で-5.22%を記録しています。
こうした苦況でもBTCは依然54.14%と高い市場シェア水準を維持しており、下落局面での粘り強さをうかがえます(第2図)。
【第2図:主要仮想通貨銘柄市場シェア割合】
出所:coinmarketcapより作成
コインチェック8億4700万円の赤字
29日には、日本の仮想通貨取引所コインチェックの親会社となるマネックスグループが、コインチェックの今年4月から9月の収益(税引き前)が8億4700万円の赤字であったことを発表しました。
コインチェックの現在の主な収益源としては、出金と送金の手数料や仮想通貨のトレーディングによる収益がありますが、1月の580億円相当の顧客資産不正流出事件とそれに伴う金融庁からの業務改善命令を受け、コインチェックは現在サービスの一部が停止している上に、システムや人員などの体制整備への投資費用が嵩み赤字が膨らんだようです。
コインチェックへの金融庁認可と取引サービス完全再開となった場合は好材料になり得ますが、そんなコインチェックが大幅赤字となっていることが一部ではネガティブに捉えられたことが指摘されます。
下げ幅は許容範囲内?
さて、ここ最近小さな値幅で推移し、方向感に欠けるなかでの突然の下落となりましたが、チャートを確認すると昨日の下落も「許容範囲内」と言えそうです。
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ビットコインなどの仮想通貨をまとめたメディア『FinAlt』が提供
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