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ゼロモラルハザード:ビットコインキャッシュ(BCH)のハッシュ戦争に関する問題点

筆者: FinAlt

先日CCNに「ビットコインキャッシュ(BCH)のハッシュウォーに関して、仮想通貨業界に与える影響がどういったものであったか」を知るための貴重な記事が掲載されました。

今回はその内容を解説し、「ゼロモラルハザード」と呼ばれる現象(後述する_unwriter氏による造語)について考察していきます。

ハッシュ戦争のあらまし

BitDB(※1)とBitSocket(※2)と呼ばれるBCHコミュニティにとって重要な2つのBCHインフラプロジェクトで働く匿名デベロッパー(以下、_unwriter氏)はMediumへの投稿で、Bitcoin.comやBitmainなどと同様に、Bitcoin ABC(ABC)に対して強烈な批判をしており、その要点をまとめると以下のようになります。

  • ・彼らの意図が何にしろ、ビットコインキャッシュABCは11月のハードフォーク後、チェックポイントの導入により中央集権的になった
  • ・フォーク直後に相次ぐ「修正」を急行した結果、彼らは不可逆的な損害をもたらした可能性がある
  • ・ビットコインは、いかにスケールするかとどれだけ安全かということで定義される。一般的に、この2点がチェーンに備わらず、またProof of Work(PoW)で施行されない場合(_unwriter氏はこれを「在り方」と宣言している)、それはビットコインではない
  • ・ビットコイン最大化主義は開発の上での一般的なアプローチだ
  • ・私は、自分の「パーミッション・レスなイノベーション」をいともたやすく蝕むようなプラットホームの開発に時間とリソースを投じたくはない。例えば、あなたが偶然にもワームホールと競合する物を開発したとしたら、それがあらゆる「些細」な方法で二の次にされることが予想され、それが「ABCプロトコル・アップデート」として自分に跳ね返ってくるまでその「些細」の程度にすら気づかないだろう
  • ・最後に、ビットコインキャッシュABCは、もはや_unwriter氏が開発を行っていくには合理的なプラットホームではないだろう

※1 Bitcoin用分散データベース

※2 Bitcoin用リアルタイム・メッセージ・バス(アプリケーション間連携のための標準フレームワーク)

ゼロモラルハザード(Zero Moral Hazard)

ことの発端

_unwriter氏は、誠実で自らの為すべきことのために活動している人物で、実際に開発者に会ったことは無いためいかなるコミュニティにも影響を受けない、中立的な立場でこの記事を書きました。

記事内では単に「ビットコインが必要としているものの開発」を望んでおり、その開発物の良し悪しで評価されたいと訴えています。

ビットコインのコアデベロップメントにおいて、ブロックサイズの増加で議論が起きた時、_unwriter氏は「ビットコインキャッシュこそが、ビットコインの本当のビジョンを継承する」と信じ、ビットコインキャッシュを選択しました。

しかし、_unwriter氏はビットコインの純粋なビジョンをゆがめる人々に耐えなければいけない状況に陥りました。

_unwriter氏いわく、過去に反ビットコインキャッシュ派から、「ビットコインキャッシュ開発は中央集権的」との主張もありましたが、少なくとも「ハッシュ戦争」が起こる前までは中央集権的ではありませんでした。

しかし、現時点でビットコインキャッシュの最高権力を持つクライアントはABCだけだという事実を今や誰も否定できません。

ビットコインアンリミテッドなどの開発コミュニティは「フォロワークライアント」になるまで縮小してしまい、ABCは他のチームと議論する必要さえありません。

彼らは、新しい機能を勝手に「パーミッションレス」で追加し、それを発表することさえ簡単にできてしまいます。

 

_unwriter氏の主張をまとめると、ABCはごく短期間でいくつものバージョンをリリースし、ネットワークに損害を与え、信頼のないものにしてしまったということです。

_unwriter氏は、「ABCコミュニティ内には重大な間違いが複数ある」と指摘しています。

カルテル結成による単一障害点

本質的には、_unwriter氏はBitmainが支援するABC開発チームと「exchange cartel:取引所カルテル」の協力は、許しがたいレベルの中央集権化を起こし、将来的にネットワーク全体の崩壊をもたらすことを危惧しています。

はっきりと述べているわけではありませんが、_unwriter氏の言及による要点は、ABCサポーターのビジネスにとって、今のプロトコルは最適化されており、今後も変わっていくだろうということです。

この中央集権的なチェックポイントの興味深い点は、強力な敵対勢力が将来、ネットワークを崩壊させるための「理由」と「方法」を作り出すことにあります。

敵対勢力は、単純に、中央集権的なチェックポイントをテコに、ABCに属するカルテルを攻撃し、彼らがやりたい放題にチェーンにダメージを与えることが可能となります。

そして、ユーザーはその時何が起きたのかさえ気づくことはないでしょう。

中央集権的な開発方針

_unwriter氏はまた、対立する2つの勢力間で唯一の中立的な立場であるビットコインアンリミテッドに同情の意を表しています。

これらの修正案は、不要な技術的債務と重大なセキュリティ上の脆弱性を及ぼしました。

修正に修正を重ね、そこで起きたバグを修正するためにさらなる修正を行いました。

度重なるパッチリリースにより、ネットワークを複数のノードに分裂させるという結果を引き起こし、異なるバージョンのルールを持つ複数のノードが生み出されることになりました。

その際、ABC クライアント以外の、例えばビットコインアンリミテッドのような他の開発チームが競争に残るために、日々これらのパッチのフォローを強いられることになります。

また、前述のようにABCサポーターのビジネスにプロトコルが最適化されていく可能性があります。

つまり、_unwriter氏はABCのアップデートにより中央集権的なチェックポイントシステムが導入されたことで、コミュニティの運営方針を外部関係者に委ねてしまったと同義だということを指摘しています。

 

<本記事ご協力>

ビットコインなどの仮想通貨をまとめたメディア『FinAlt』が提供

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※本記事の意見や予測は、筆者の個人的な見解であり、金融商品の売買を推奨を行うものではありません。
投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。

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