年始に心理的節目となる160ドルの上抜けを試したイーサリアム(ETH)の対ドル相場でしたが、先週は急落に転じ節目となるポイントを続々と割り込みました。
13日には120ドルをも割り込み、第2週は26%安となりました。
一方、週明け14日には117.94ドルから大きく反発し、10%高を記録しました。
移動平均線&RSI
10日に34日移動平均線が55日移動平均線を上抜けしたことで、昨年5月以来となる4本全ての移動平均線がゴールデンクロスを示現しています(第1図)。
一方、10日の相場急落で13日移動平均線と21日移動平均線が下向きに転じています。
相場は10日から13日の間に4本の移動平均線を割り込みましたが、14日には反発し、現在は55日移動平均線と34日移動平均線の上抜けに成功しています。
RSIは、足もと47.9%で推移しています。
【第1図:ETH対ドルチャート(13、21、34、55日移動平均線&RSI)】
出所:Trading ViewのETH/USDチャートより作成
一目均衡表
一目均衡表では、先週に引き続き遅行線と均衡表が好転しています(第2図)。
4日には相場が雲上限を上抜けしたことで三役好転を示現しましたが、8日には雲上限を割り込み騙しとなりました。
相場は先週、転換線と基準線を割り込みましたが、14日には一時基準線まで戻しています。
この先は雲が収縮していますが、月末には雲の捻れが発生しており、先行スパン1が先行スパン2を上抜いています。
【第2図:ETH対ドルチャート(一目均衡表)】
出所:Trading ViewのETH/USDチャートより作成
ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドは先週、若干の収縮を見せた後、11日からは拡散し始めています(第3図)。
相場は7日まで上昇バンドウォークを維持していましたが、8日にはアッパーバンド+1σを割り込み、10日にはセンターライン(20日移動平均線)とロワーバンド-1σを一気に割り込みました。
その後も相場は続落となったものの、ロワーバンド-2σ(115.683ドル)は死守し、14日の反発でロワーバンド-1σ(128.903ドル)を上抜けました。
【第3図:ETH対ドルチャート〈ボリンジャーバンド(20、±1σ、±2σ)〉】
出所:Trading ViewのETH/USDチャートより作成
出来高&トレンドライン
出来高は年末年始の上昇トレンドを確認していませんでした(第4図)。
一方、先週の相場下落の際も、10日には突発的な増加が確認されますが、その後の水準は低下しており、売り圧力の後退が指摘されます(第4図内オレンジ線:出来高14日移動平均線)。
相場は10日、12月15日安値(83.17ドル)と12月27日安値(116.3ドル)を起点とする短期上昇トレンドラインを割り込みました(第4図内白線)。
14日に相場が反発したことで、12月15日安値(83.17ドル)と1月13日安値(116.1ドル)を起点とする上昇トレンドライン(第4図内白破線)が引け、同トレンドラインがサポートとして機能するか注目されます。
この先、続伸となれば、11月7日高値(225.12ドル)と1月5日高値(167ドル)を起点とする中期下降トレンドライン(第4図内紫線)や節目となる160ドルが上値目途として意識されそうです。
【第4図:ETH対ドルチャート(出来高&トレンドライン)】
出所:Trading ViewのETH/USDチャートより作成
チャートポイント一覧
先週は急落となった相場ですが、短期上昇トレンドの調整という見方もできます。
この先は節目となる160ドルや前回高値(1月5日:167ドル)まで相場が戻るか注目されます。
足もとのチャートポイント一覧は以下の通りになります(第1表)。
【第1表:チャートポイント一覧(ドル)】
出所:Trading ViewのETH/USDチャートより作成
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