相場急落の可能性が指摘されたビットコイン(BTC)の対ドル相場は、先週は12月27日安値(3686ドル)を起点とするレジスタンスラインを挟み込む値動きとなりました。
しかし、週末20日以降は同水準を割り込んでおり、相場は足もと3590台で推移しています。
移動平均線&RSI
13日移動平均線は、先週17日に55日移動平均線を割り込んだことで、他3本の移動平均線を割り込みました(第1図)。
また、足もと4本の移動平均線全てが下向きになっています。
相場は19日、一時13日、55日、21日移動平均線を上抜けし3882ドルの高値をつけましたが、終値は3762.3ドルで引けました。
翌20日には、13日移動平均線がレジスタンスとなり下落に転じた格好です。
RSIは、足もと41.9%で推移しています。
【第1図:BTC対ドルチャート(13、21、34、55日移動平均線&RSI)】
出所:Trading ViewのBTC/USDチャートより作成
一目均衡表
一目均衡表では、先週に引き続き均衡表と遅行線が逆転を維持しています(第2図)。
19日に一時上値を伸ばした相場は、基準線(3894ドル)周辺で奇麗に反落しました。
翌20日には相場は下落に転じ、転換線を割り込みました。
【第2図:BTC対ドルチャート(一目均衡表)】
出所:Trading ViewのBTC/USDチャートより作成
ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドは、足もと拡散しながら下方に推移しています(第3図)。
相場は、17日、18日とロワーバンド-1σで揉み合った末、19日に同水準の上抜けに成功しました。しかし、翌20日には下落に転じ再びロワーバンド-1σを割り込みました。
センターライン(20日移動平均線)とロワーバンド-1σの間に実勢価格が入れば、センターラインが上値目途となりますが、今週は再びロワーバンド-1σ上抜けを試すか注目されます。
【第3図:BTC対ドルチャート〈ボリンジャーバンド(20、±1σ、±2σ)〉】
出所:Trading ViewのBTC/USDチャートより作成
出来高&トレンドライン
冒頭でもお伝えした通り、相場は20日、12月27日安値(3686ドル)を起点とするレジスタンスラインを割り込みました。
この際、出来高も若干増加しています(第4図)。
現在は、8日高値(4215.8ドル)と19日高値(3882ドル)を結んだ下降トレンドラインが引けます。
一方、21日にはコマ(上下の髭が実態より長いローソク)が出現しており、相場が続落か反発か迷っているといえます。
出来高も移動平均で見ると低下基調となっているため、下降トレンドを確認してはいないと言えます。
【第4図:BTC対ドルチャート(出来高&トレンドライン)】
出所:Trading ViewのBTC/USDチャートより作成
チャートポイント一覧
先週はおおむね横ばいとなりましたが、テクニカル的には弱気一色と言えます。
先週が下降トレンド中の休息と捉えれば、今週も下方への急な値動きは懸念されます。
そうなれば、ボリンジャーロワーバンド-2σが下値目途として意識されます。
足もとのチャートポイント一覧は以下の通りになります。
【第1表:チャートポイント一覧(ドル)】
出所:Trading ViewのBTC/USDチャートより作成
<本記事ご協力>
ビットコインなどの仮想通貨をまとめたメディア『FinAlt』が提供
※本記事の意見や予測は、筆者の個人的な見解であり、金融商品の売買を推奨を行うものではありません。
投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。