仮想通貨起業家で米経済番組CNBCのレギュラーであるブライアン・ケリー氏は18日、コインテレグラフのインタビューに答え、ビットコインETF(上場投資信託)が2019年に承認されるチャンスはないと主張した。
スイスで開かれている仮想通貨ファイナンス・コンフェレンスでコインテレグラフの取材に応じたケリー氏は、2019年の仮想通貨市場は2018年より良くなると予想。「弱気相場の終焉に近いところにいる」とし、注目通貨としてビットコイン(BTC)やライトコイン(LTC)をあげた。
「2019年の焦点はおそらく通貨になるだろう。ビットコインやライトコインなどだ。世界で地政学的なリスクが高まっている。世界のマクロプレイヤーの一部がビットコインを金の代替と考え始めている。通貨の乱高下とボラティリティに対するリスクをヘッジする手段としてね」
ただ、ビットコインETFに関してケリー氏は悲観的だ。ビットコインETFが今年承認されるかどうかについて、「no shot (可能性がない)」と発言した。
SEC(米証券取引委員会)は、米運用会社ヴァンエックと金融サービス企業のソリッドXが取引所Cboeと組んで申請中であるビットコインETFの可否判断について、2019年2月27日まで延期すると発表。機関投資家のさらなる参入のきっかけになると市場関係者は期待しているものの、SECのビットコインETF支持派で「クリプトママ」と呼ばれるヘスター・ピアース委員は、過度な期待は禁物と指摘。「仮想通貨やビットコインETFが承認されるかどうかで生死を分けるような生き方をしないよう」呼びかけた。
ケリー氏は昨年8月、これまでSECがビットコインETF拒否の理由として上げていた「詐欺や価格操作」について、今後それらを監視する仕組みが整うのではないかと予想していた。
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