マルタ拠点の仮想通貨取引所OKExで、15日と16日に合計4種類の米ドルペッグの価格安定型仮想通貨が取引可能となった。
取引可能となったのは、仮想通貨取引所ジェミニが発行するジェミニドル(GUSD)の他、ユーエスディーコイン(USDC)、パクソススタンダードトークン(PAX)、トゥルーユーエスディー(TUSD)の4種類。ジェミニドルとパクソススタンダードトークンはニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)の承認を得ている。
OKExが4種類の米ドルペッグ通貨を上場した背景には、米ドルペッグ型の仮想通貨として最もメジャーな仮想通貨テザー(USDT)価格が先週香港拠点の仮想通貨取引所ビットフィネックス上で急落し、米ドルとの価格乖離が起こったことでさらなる売りを呼んだという点がある。
テザーは市場調査に利用されたのではないかという疑惑が発生し、今年2月にはテザー不正発行疑惑でビットフィネックスがアメリカ商品先物取引委員会から召喚されていた。疑惑はまだ解明されておらず、先週の米ドルとの価格乖離もあり、今後、より高い信頼性が期待される米ドルペッグ型の仮想通貨へと資金が流れる可能性がある。
時を同じくして、米ビットコイン決済プロセッサー大手のビットペイは、加盟店に対して米ドルペッグ通貨のジェミニドルとユーエスディーコインで決済受け入れ導入という選択肢が可能になったと発表した。
これまではビットコイン(BTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、および管轄区域の規制に応じて法定通貨のドルとユーロによる決済を提供していたが、これに米ドルペッグ型の仮想通貨が追加されたこととなる。
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