
現在、DeFi市場が大きな危機に直面しています。DeFi市場では暗号資産ごとの平均流動性が2021年の約180万ドルから2025年3月には約5,500ドルにまで落ち込み、実に99.7%減少していることが調査会社Decentralisedによる最新レポートによって判明しました。
— Decentralised.Co (@Decentralisedco) March 28, 2025
トークンの発行数が4,000万種を超えるほど急増した一方で、資本総量やユーザー需要が拡大しなかったため、限られた資金が無数のトークンに分散され、流動性が希薄化していると分析されています。
これは「暗号資本配分のゼロサム化」と呼称され、新規資金流入が停滞する中で無数の新規トークンが生まれ、個々のプロジェクトの流動性やユーザーエンゲージメントが大幅に低下していると指摘しています。
エアドロップは長期的なユーザー関与に繋がらず
レポートではエアドロップの課題についても言及されています。
長期的に2021年頃に盛んだったDiscordの立ち上げやエアドロップなどの一時的な盛り上がりは、現在では長期的なユーザー関与を維持する手段としては限界があるとされており、今後は投機的な注目だけではなく実需に支えられた価値提供や継続的な収益を生む仕組みが不可欠となる見込みです。
こうした収益性の高さはプロトコルの経済的実用性を示すシグナルであり、AaveやUniswapといった成熟したDeFiプロトコルは安定した収益を維持しながら、自律分散型ガバナンスを確立し、トークン買戻し(バーン)などを通じて価値を還元しています。
またレポートでは、プロジェクトを「Explorer」「Climber」「Titan」「Seasonal」の4つに分類し、それぞれの成熟度に応じた資本戦略が必要だと提言しています。十分な収益と蓄えのあるTitan級のプロジェクトは買戻しによるトークン価値向上など「株主還元的」な方策を進めやすいのに対し、草創期のExplorerや成長段階のClimberは収益を再投資し、オペレーション基盤を強化することが優先されるとしています。
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