
世界最大規模のステーブルコインUSDTを手掛けるテザー社のCEOパオロ・アルドイーノ氏が、人工知能(AI)と暗号資産の未来について大胆な予測を明らかにしました。同氏は今後15年以内に1兆のAIエージェントがウォレットを保有し取引決済手段として暗号資産を利用するようになるとの見解を示しています。
現在、市場に流通している米ドルにペッグされたステーブルコインは2430億ドルとなるなか「利用者が多いUSDTを活用するのが最も理にかなっている」と同氏はコメントしています。
現在、ステーブルコイン市場は驚異的な成長を遂げています。わずか2年半前の2022年には暗号通貨市場全体が深刻な低迷期にあったにも関わらず、今やAmazonやWalmart、Stripe、Shopify、Uberといった世界的大企業が相次いでステーブルコイン事業の検討を行っていることが報じられています。
テザー社は2024年に137億ドルという驚異的な利益を記録しました。また、USDCを手掛けるCircleのIPOでは株価が300-400%上昇するなど、金融業界全体でステーブルコインへの関心が急激に高まっています。
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従来金融とデジタル経済を結ぶ架け橋
ステーブルコインは従来の金融システムとデジタル経済を結ぶ重要な架け橋の役割を果たしています。これは単なる投機的な暗号通貨ではなくGDPに含まれる実際の取引活動に使用されるデジタルマネーです。
特に興味深いのは、AIエージェントとステーブルコインの融合です。現在、私たちの多くはスマホでのタップ決済を当たり前のように使用していますが、これと同様の現象がAIエージェントによって自動的に実行される可能性があります。
MicrosoftのSatya NadellaやGoogleのSundar Pichaiが言及しているように、AIエージェントの活用は急速に拡大しています。これらのAIエージェントがステーブルコインを使用して自動的に取引を行うことでデジタル経済の取引量は飛躍的に増加することが予想されます。ステーブルコインの普及は強力なネットワーク効果を生み出しています。より多くの人々がデジタル取引に参加することでその活動はデジタル経済圏に留まり、デジタルネイティブな環境が形成されます。
一部専門家は年末までにステーブルコインの取引量は現在の5倍に達すると予想しています。AIエージェントとステーブルコインの融合は単なる技術的な進歩を超えて、経済構造そのものを変革する可能性を秘めており、引き続き注目が集まります。
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