
イーサリアム(ETH)が2025年第2四半期に好調な指標を示しました。米国の現物ETF(上場投資信託)への記録的な資金流入が確認されたほか、ネットワーク手数料が大幅に低下しており第3四半期に向けた明るい見通しを支えています。
暗号資産分析企業コインベースとグラスノードのレポートによると、米国の現物イーサリアムETFは第2四半期に17億ドルの純流入を記録。これは第1四半期の2億ドルの純流出から大きく好転したものです。
機関投資家からの資金流入が回復したことで、イーサリアムは市場で2番目に大きい暗号資産としての地位を固めつつあります。
ネットワークの活動も活発化しています。レイヤー2ソリューションがより多くの取引を処理した結果、スループットは7%増加し利用者が支払う平均手数料は39%も低下しました。これによりオンチェーンでのアプリケーション展開がより経済的になり、エコシステムの成長を後押ししています。またイーサリアムのインフレ率は年率約0.75%と穏やかに推移しており、長期的な供給圧力への懸念を和らげています。
オンチェーンデータは市場心理の著しい改善を示しています。利益が出ている状態のイーサリアムの割合は第1四半期末の40%未満から第2四半期末には約90%まで急増。DeFi(分散型金融)エコシステムにロックされた資産の総額(TVL)も632億ドルに達しています。
デリバティブ市場も活況で永久先物の一日あたり平均取引高は前期比56%増の514億ドルに達しました。先物の建玉は6月末時点で145億ドルとなり、市場の流動性が深化していることを示しています。
イーサリアムは機関投資家からの支持拡大、取引コストの低下、健全なオンチェーン状況を背景に第3四半期を迎えます。しかしレポートでは、この好調な地合いを維持するためにはETFへの継続的な資金流入と良好な手数料環境が不可欠であると指摘しています。
情報ソース:Coinbase
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