
ビットコイン現物ETF市場では資金流出が続いている状況となっています。市場データを提供するSoSoValueの集計によると、昨日8月4日にビットコイン現物ETF全体で3億3300万米ドルの純流出が確認されました。これで3営業日連続の純流出となっています。
この日の流出を主導したのは世界最大の資産運用会社であるブラックロック社が運用するETF「IBIT」で、単体で2億9200万米ドルという大規模な資金が流出しました。しかし、市場の動きは一様ではなくBitwise社のETF「BITB」には同日に1,874万米ドルの純流入が見られるなど一部の投資商品は資金を集めています。本稿執筆時点でビットコイン現物ETFの純資産総額は1,479億5500万米ドルに上り時価総額の6.46%を占めています。
しかし、このような短期的な資金フローの悪化とは裏腹に一部の専門家は依然として強気な見方を崩していません。大手暗号資産運用会社BitwiseのCIO、マット・ホーガン氏は8月の弱気相場が訪れた場合、その状況は「買いの機会」と捉えています。同氏が強気の根拠とするのは「機関投資家の市場参入の動きは減速していない」という点です。
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この一見矛盾する状況は市場参加者の視点の違いから生じていると考えられます。ホーガン氏が指摘する機関投資家の参入はより長期的かつ計画的なポートフォリオへの組み入れを指している可能性があります。一方で直近のETFからの資金流出は短期的な利益確定売りや後述するマクロ経済への懸念を反映した動きと解釈できます。
実際に流出は市場全体で一様ではなく、Bitwise社の「BITB」には資金が流入しており、投資家の間で変化が出ている可能性も示唆されます。
投資家は背景にある投資家層の動向やマクロ環境の変化を多角的に分析し、慎重に判断することが求められます。
記事ソース:SoSoValue
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