ビットコインのマイニングセンター始め、様々なブロックチェーン産業が活発な中国で新型コロナウィルスの感染が始まったことでビットコインへの影響を心配する声もあがっていました。
いま、1か月以上が経過し、実際にその業界当事者たちが中国でどのような生活をしているのか、GlobalTimesによる業界関係者への取材で明らかになりました。
ブロックチェーン業界は感染病アウトブレイクでも通常営業
ブロックチェーンプロジェクトの多くはそもそも、オンラインのエンジニアによるオープンソースで開発が進められているため、感染そのものに対しては非常に限定的であるということです。
それ以上に、今回のような状況は、経済や慈善寄附における技術に対してブロックチェーン技術の新しい応用の道を示していると、関係者は述べています。
取材内容によると、中国にあるブロックチェーンスタートアップのほとんどが、政府の通知を待って3月に業務を再開する予定で、2月初旬に既に再開しているところもある、とのことです。
「オンライン通信を選択している中国の全産業において、ブロックチェーンが最も最適です。なぜなら、プロジェクトのほとんどがオープンソースでありオンライン作業を通してエンジニアが共同作業をするものだからです。」と、北京に拠点を置くブロックチェーンスタートアップのプロジェクトマネージャー、Zhengさんは日曜日に話しています。
また、中国の暗号通貨取引所HuobiのCEOであるYuan Yuming氏も同様に、ブロックチェーン企業は概して従業員をグローバルに採用し、彼らはリモートオフィス(在宅)で働く傾向にある、と述べています。
「たとえば、本社は中国南部の海南省にありますが、私たちは中国全土で雇用しています。そのため、コロナウィルスのアウトブレイクに至っても、我々は通常通りに働けているのです。」と、Yuan氏は話しています。
しかし、ミートアップ、業界フォーラムやプレゼンテーションなどが開催できないことで、売り出そうとしていた出鼻をくじかれたり、打撃をうけるスタートアップはいるかもしれないとも付け加えています。
急増するビットコイントレーダー
Huobiでは、新型コロナウィルスの感染流行の最中で、中国におけるアクティブユーザーが日々急増していると言います。また、Huobi以外にも、中国のメジャーなビットコイン取引プラットフォームでも、最近の取引量は急増しているようです。
感染回避のために屋内で過ごすため、より多くの投資家が暗号通貨取引をしようと、マーケット情報に密着している様子が伺えます。
「過去、私たちは趣味として投資していました。しかし、今は、ビットコインで収益を上げることが私の主な収入源になりつつあります。そして2020年初頭以来、ビットコイン価格が上昇したため、財産は半分以上増えた。」と、語る投資家もいます。
非常事態に威力を発揮するブロックチェーン
こんな時はオンライン故に打撃を受けにくいブロックチェーン業界ですが、大打撃を受けている中国全土のSMEいわゆる中小企業に支援を届けようと、以前からユースケースが展開されているブロックチェーンベースのローンを使って、先週金曜日に地元のソフトウェアサービスプロバイダに、44,000元(およそ6,298.4ドル、692,824円)貸し付けられました。
これが、北京でブロックチェーン技術にもどついて発行された最初のローンになりました。
北京以外にも、全国的には、中国の外貨管理局によって開発された国家のクロスボーダー・ブロックチェーン金融プラットフォームは、春節以来、87社に2億ドル以上(約220億円)のローンを発行してきました。
ブロックチェーン起業家のジャスティン・サン・ユーチェン氏は、このようなウィルスと戦うための慈善寄附を透明性と効率性を確保しながら管理する為にもこの技術は利用できる、とGlobalTimesに語りました。
実際、2月7日にアリババはブロックチェーンベースの医療用品収集プラットフォームを立ち上げて、マスクや防護服、作業帽の需要供給および出荷などについての情報を検証および記録しています。生来的に改ざん防止情報であるブロックチェーンだからこそ実現しているものです。
コロナウィルスの感染が勢いを増してきた日本ですが、中国では12月から始まって先月には様々な場所で人が集まることを禁止してきた効果か、感染拡大はある程度抑えられてきている様に見えます。
いずれにしても2020年、新たな技術の幕開けから10年経ち、その技術はさることながらその応用についもて多くの進歩がみられる時代へ突入しています。
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