去年の秋、初のビットコインのフルノード実行可能なスマホExodus1sをリリースした台湾のHTCが、プライバシー重視のポータブル5Gのブロックチェーン・ルーター Exodus 5G Hubをリリースすると発表しました。今年半ばを目標としているようです。
5インチ画面のついたスマホのような見た目で、暗号化されたe-メール機能ProtonMail、ブロックチェーン対応のBrave Browserに分散型VPNインコグニートなど、プライバシー重視のアプリが満載されています。
「自分の」秘密鍵の所有、データの所有、プライバシーの所有
デジタル社会になるときに大切な意識、それは、自分がそのデータの所有者であるため、それに責任が伴うこと。したがって他人ごとではなく、当事者意識そのものが問われることです。
HTCも、Exodusはデータのオーナーシップの事だ、と謳っています。
Exodusという単語には、大量脱出や大量の移住、移動、などという意味がありますが、データをごっそりと持って歩くことができる、といった意味合いでしょうか。
このルーターを使えば、これまでにないデータの管理性や所有性が実現できるということです。
さらには、Amazon AlexaやGoogle Nestのように家電製品と化した大手テクノロジー企業のAI製品に対して、プライバシー保護という意味で究極の安全策となる、とHTCの分散型事業部門責任者フィル・チェンは話します。
Exodus5Gのスペック
インターネット接続が可能なすべてのデバイスに5G接続を提供し、Zion Vaultソフトを使ってビットコイン、イーサリアム(ERC-20、ERC-721トークン含む)、バイナンスコイン、ライトコインやステラを蓄えることができます。
このソフトウェアは、秘密鍵(プライベートキー)のためのソーシャル・キー・リカバリー(以下、参考サイトにリンクあり)などのセキュリティ機能を提供します。
つまり、信頼できる友人との間でリカバリーフレーズを分割したり、暗号化および共有することができます。
Qualcomm Snapdragon 855プロセッサ、4GBのメモリにmicroSDスロット、nano SIMスロット、ギガビットイーサネットポート、7,660mAhバッテリーを備えた、携帯電話のようなスペックです。
HTC Hubのオリジナルは600ドル(約66,000円)でしたが、このバージョンは価格未発表です。
ビットコイン・フルノードに参加しやすく
多くのユーザーは自分がビットコイン・ノードになるなんて望まないかもしれませんが、前述のソフトウェアZion Vaultは、トランザクションを記録して検証することにより、ビットコインネットワークを保護する機能を提供します。
HTCが昨年リリースしたExodus1sは初のフルノード可能なスマホでした。
ブロックチェーン電話(クリプトフォン)として最初のExodus1の廉価版としてリリースされ、最近、BCHのサポートも追加されました。
新機種は、BTCやETH、LTC、BNBやBCHを使って買うことが出来るそうです。
(出典 https://www.htcexodus.com/us/cryptophone/exodus1s/)
昨年の発表の際にも、フルノード機能搭載についてのHTCの狙いが話されていました。
「フルノードというのはビットコインのネットワークの弾力性、回復力において最も重要な要素です。ビットコインのトランザクションをどこでも伝播したり、ブロックしたりする世界的なビットコインネットワークに参加するそのノードに、誰でもなれるように敷居を下げたのです。」
ビットコインのセンセーショナルなホワイトペーパーには、この民主主義のような分散型のシステムがありました。そこに参加するのは誰でも可能だという壮大なコンセプトだからビットコインは、キングコインとして信頼されているのでしょう。
ノードになるにはそれなりのスペックの高いマシンが必要だった時代が過去になりそうです。
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