日本政府がアップル社のアプリストアに対する新たな規制を導入し、他の企業の参入を促進する方向で話を進めていることが明らかとなりました。
報道によると、内閣官房長官や経済再生担当大臣等で構成されるデジタル市場競争本部は、6月中にApple社やGoogle社等の大手IT企業に対する新規制の方向性を公表予定。早ければ来年の通常国会で法案提出を行う方針で話が進んでいるとしています。
新規制では、他の企業によるApp Storeへの参入を可能とし、アプリ開発/提供側のプラットフォーム利用手数料の低減を目指す予定。アプリ企業側に特定決済システムの利用が強制されている件に関しても、強制を禁止することで問題の解消が図られるとしています。
昨年12月、大手仮想通貨取引所CoinbaseのウォレットアプリがNFTの取引手数料徴取を理由に、Apple側にアプリの公開を制限されていたことを明かしました。
You might have noticed you can’t send NFTs on Coinbase Wallet iOS anymore. This is because Apple blocked our last app release until we disabled the feature. 🧵
— Coinbase Wallet 🛡️ (@CoinbaseWallet) December 1, 2022
ウォレットアプリ内に実装されていたNFT送信機能に関して30%の取引手数料がApple側から求められており、Coinbaseは同機能を削除することで対応したと述べています。
国内でも人気のPlay to Earn(P2E)Web3プロジェクト「STEPN(ステップン)」は、元々アプリ内にNFTマーケットプレイスが実装されており、ユーザーはアプリ内でNFTの取引が可能でしたが、Apple社の上記方針を受けアプリ内のNFTマーケットプレイスを削除しました。
現在、アプリ内のNFTマーケットプレイスは復活しているものの、従来使われていた$GSTや$SOLといった仮想通貨とは別のコインが導入され、ユーザーは事前に法定通貨でコインを購入することで、アプリ内でスニーカーNFTが購入できる形式となっています。
上記の仕様となったため、現在同一のNFTであってもアプリ内で購入する場合、Webサイト上のNFTマーケットプレイスよりもやや高額な料金を支払うケースがあることが確認されています。
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STEPNに新たに導入されたトークン|画像引用元:STEPN
今後内容が明らかとなる新規制の中でアプリ内での仮想通貨関連機能に対する言及が行われるか否かに注目が集まります。
Apple、NFT取引手数料30%を要求か | コインベースウォレットが批判
記事ソース:読売新聞
画像引用元:Koshiro K / Shutterstock.com
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