仮想通貨取引所「Zaif」を運営するテックビューロは20日午前2時すぎ、不正アクセスによる仮想通貨の流出を発表した。Zaifは同日9時現在、入出金を停止している。あわせて、フィスコ<3807.T>による50億円の金融支援や、同社によるテックビューロ株式の過半数取得などによる経営基盤向上策の協議開始も明らかにした。流出発表を受け、ビットコイン円は1BTC=71万円前後の推移から午前4時前後にかけ同69万円割れまで下落したが、その後に急反発。午前4時20分頃には72万円台をつけている。他の仮想通貨も下落は一時的で、マーケットは落ち着いた推移となっている。 テックビューロは20日、同社が運営する仮想通貨取引所「Zaif」の入出金用ホットウォレットが不正アクセスされ、仮想通貨約67億円相当が外部に流出したと発表した。流出した仮想通貨はビットコイン(BTC)が5966。モナコイン(MONA)、ビットコインキャッシュ(BCH)の流出量は現在調査中としている。MONA、BCHも含めた流出総額を、テックビューロは約67億円としている。 同社によると、Zaifの入出金などの一部サービスは14日ごろから稼働しておらず、調査の結果ホットウォレットの一部がハッキングを受けていたことが判明。被害発覚後、金融庁および捜査当局に届け出を行い、原因調査と顧客資産の財源確保を行っているという。 同社は経営基盤向上に向け、フィスコと協議を開始。50億円の金融支援、フィスコによるテックビューロ株式50%超の取得、過半数の取締役および監査役1人の派遣について、正式合意を目指す検討を開始した。金融支援による50億円は、顧客被害の補填に充てるとしている。 出所:minkabuPRESS