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英国が仮想通貨のグローバルハブとなる目標は、厳格な規制と長引く承認プロセスにより暗礁に乗り上げています。
法律事務所リード・スミスによると、煩雑で時間のかかる規制手続きを理由に、仮想通貨企業が英国から離れるケースが増加しているとのことです。
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承認プロセスの長期化・低い承認率が原因
英国金融行動監視機構(FCA)への仮想通貨取引所およびカストディアン・ウォレット・プロバイダーの登録件数は、過去3年間で50%以上減少しています。また、FCAの承認プロセスは平均459日と長期化しており、決定までに2年以上待つ企業もあります。これらの状況は、より効率的な規制環境を求めて海外に拠点を移す企業の増加につながっています。
2020年以降、FCAは300件以上の申請を処理したものの、承認されたのはわずか45社であり、承認率は約15%にとどまっています。この厳格な審査基準は、大手取引所を含む多くの企業をより寛容な拠点へ展開させる動機となっています。
業界内では、英国が時代遅れの規制の枠組みを適用しているとの批判が高まっています。この傾向は、英国の仮想通貨ハブ構想を脅かすだけでなく、イノベーションを阻害し、企業を仮想通貨により友好的な地域へと追いやる可能性があります。
FCAは、申請処理のスピードよりも市場の健全性と消費者保護の重要性を強調し、慎重なアプローチを擁護しています。しかしながら、業界内の不満の高まりを受け、大幅な改革がなければ、英国は世界の仮想通貨市場における競争力を失い続ける可能性も指摘されています。
情報ソース:CryptoSlate
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