ここ2週間でビットコインは200万円以上も下落しました。一時は30兆円規模もあった売買代金は20兆円前後になっており、昨年から盛り上がっていた仮想通貨(暗号資産)市場が徐々に落ち着いてきている様子がうかがえます。

今週月曜日に入ってから、相場はようやく反発しています。

やはり、コインデスクが主催するイベントである「Consensus2021」への期待感があったのでしょう。そして、ビットコインへの評価を発言していたブリッジウォーター・アソシエイツの創業者であるレイ・ダリオ氏が初めて登場し「インフレの局面では、債券よりもビットコインを保有することを好む」と語り、さらにビットコインをいくらか保有していることが 分かりました。

同社は、ヘッジファンドの中では長年最大の運用資産を誇っており、顧客にはカルパースなどの巨大年金基金や大学、慈善団体など350もあるとされています。

そのトップであるレイ・ダリオ氏がビットコインの保有を明らかにしたのですから、相場が強含むことも頷けます。以前から同氏はインフレヘッジとして金を保有することを推奨する発言を行っており、自身のポートフォリオの15%ほども金のETFを組み入れているほどです。

そのため、デジタルゴールドと呼ばれインフレヘッジとして注目されているビットコインを保有している可能性は高いと業界関係者のなかでも囁かれていました。

同氏はConsensusへの登壇が初めてということもあり、保有の発表を行うのであれば今回だろうという期待感があっただけに、まさに満額回答であったといえます。 


トレーディングビューの出来高プロファイルを見ておきましょう。価格情報はビットフライヤーとなっています。

▼ビットコイン2時間足チャート

参考:TradingViewの出来高プロファイルの使い方や設定方法を図解

出来高取得期間:5月14日~5月26日

出来高が一番多くなっている価格帯は、急落後の揉み合い相場である395万円~445万円の50万円の幅となっています。

24日に3度目の下攻めをしたものの、半日で反発し底入れの様子がうかがえます。やはり400万円台前半は、値ごろ感から買いやすいのではないでしょうか。440万円付近を上抜けることができれば、本格的な底入れとなりそうですね。

現在の水準である、430万円以下というのはテスラがビットコインの保有を明らかにするまでの水準です。ここを境に、普段はビットコインの取引をしていない投資家層が入って来たと考えると、それまでに買っていた投資家の多くは既に利益確定を行っており、彼らの買い意欲も出てきやすい水準なのかもしれません。