4月末ごろから爆発的に流行しているブロックチェーンゲームのひとつにSTEPN(ステップン)があります。

仮想通貨(暗号資産)相場が大きく下落している今でも、その人気は衰えることなくプレイヤーは増え続けているようです。

今回は、STEPNとはいったい何なのか。

いちプレイヤーである筆者が、ゲームの概要や仮想通貨を得られる仕組みや将来性を説明します。

STEPNとは

STEPNとは、歩くことで仮想通貨を稼ぐことができるブロックチェーンゲームです。

NFTの靴を買うことで、一定時間歩くことができ、その対価としてゲーム内仮想通貨であるGSTを得ることができます。

歩くスピードに合わせた靴の種類やランクが複数あり、それぞれに応じて得られるGSTの数が変わってきます。靴のランクが高いと多くのGSTが得られるものの、ランクが高くなればなるほど、靴が高くなります。

また、靴はレベルを上げたりジェムというアイテムで強化することができます。

さらに、2足の靴を掛け合わせること(ミントと言います)で、新しい靴を誕生させることもできます。

なぜ歩くだけで稼げるのか

ここで疑問となることが、「なぜ歩くだけで仮想通貨を得られるのか」ということでしょう。

これには、STEPNのあらゆるところで仮想通貨が必要で、経済圏が確立されているからといえます。

そもそも、STEPNを始めるにはNFTの靴を仮想通貨で購入する必要があります。

そして、靴は修理を行ったり、レベルを上げるために仮想通貨が必要となります。

STEPNが盛り上がると思えば、ユーザーだけでなく、投資家が仮想通貨を買うことになります。

STEPNは、靴というマイニングマシンを稼働させていることをイメージすれば、分かりやすいのではないでしょうか。

マイニングマシンは、電気でマシンを動かして仮想通貨をマイニングします。STEPNでは、自分の足で収益を生むのです。

そのどちらとも、利益を得られることもあれば、損をする場合もあります。

また、マイニングマシンと靴を売却することができる点も似ています。これらは、仮想通貨相場に連動しやすいため、相場が上昇傾向であれば価格が上がりやすく、下落傾向であれば価格が下がりやすいというボラティリティが高いというな特徴があります。

下落相場の中のSTEPN

5月から始まった仮想通貨相場の下落は、まだまだ続いています。コンセンサス2022で目立った材料が出なかった(楽天ウォレット シニアアナリスト松田康生氏)ことで、投げ売りが加速しているようです。

STEPNで使われるGSTの価格は、ここ1カ月で6分の1となり、靴の値段も3分の1~半額となっています。

●GSTの価格推移

出所:CoinMarket

損失を被り、ゲームを止めるユーザーも多いかと思うところですが、横浜在住の30代男性STEPNプレイヤーは、ゲームを継続すると言います。

「これまで2カ月程度もあれば靴の原資回収ができたものが、4-5カ月程度に伸びたものの、まだ勝算はある。靴を売却すれば、まだ利益は確保できる」彼は投資の合間を縫って、1日60分以上歩いているそうです。

今後の見解

5月以降、テラショックと株式相場の下落により、仮想通貨相場は非常に厳しい状態に陥っています。

STEPNで使える仮想通貨GSTは、ブーム以前の価格に落ち込んでおり、5月以降に始めたプレイヤーの多くが損失を被っているようです。


ただ、STEPNはアクシーや類似アプリAgletなどのゲームを非常に良く研究していることが、運営の発表や今後のリリース計画、STEPN経済圏の設計でも分かります。

ユーザー数が急増した3月には、招待制に切り替え、バイナンス・スマート・チェーンの導入や、ミントの設計見直し、歩く時間倍増イベントなど、短期間で様々な対応が行われています。

また、国内ゲーム会社であるアカツキもSTEPNに出資しており、企業としても一定の評価がされていると考えられます。


週末になると、ツイッターで何万というSTEPNの投稿が行われていることから、筆者は今後もしばらくはSTEPN人気が続くと考えています。