昨日発表された米消費者物価指数(CPI)の発表により、金融市場が大きく動きました。市場はインフレがピークを打ったと見込んでいたようですが、CPIは予想を超える強い結果となり、FRBによる金融引き締め強化の動きが警戒されたようです。

これを受けて、市場では株と債券、仮想通貨(暗号資産)が売られ、ドルが買われることとなりました。

9月米消費者物価指数

原油価格やISMなどの価格指数の下落により、一部では予想よりも低下すると見込まれていた数値を裏切る結果となりました。

   前月比 前回:0.0% 予想:-0.1% 結果:0.1% 
   前年比 前回:8.5% 予想:8.1%  結果:8.3%
コア・前月比 前回:0.3% 予想:0.3%  結果:0.6%
コア・前年比 前回:5.9% 予想:6.1%  結果:6.3%

中身を見ると、食品や新車、家賃、医療費などの幅広い品目で上昇が確認されました。これで、9月のFOMCでの75%の利上げが行われる可能性が非常に高くなったでしょう。

ノムラ・セキュリティーズ・インターナショナルのアナリストは、1.0%の利上げを予測しているそうです。FedWatchを見ると、11月、12月に0.5%利上げの可能性もあり、株式と仮想通貨には厳しい相場が続きそうです。

奇しくも、昨晩はホワイトハウスで「インフレ抑制法」の式典が開催されました。

そして、明日にはイーサリアムの大型アップグレードであるマージ(The Merge)が行われるかもしれません。

国内の仮想通貨業者を経てファンドマネージャーとして仮想通貨の運用を行うS氏は「この下落はイーサリアムにとって好機であり、反発が見られれば買い増しを行う予定だ」と強気の姿勢を示しました。