今週の市場動向

今週の仮想通貨市場は相場の急激な上げ下げを繰り返す週となりました。5/27日曜日につけた3380億ドルが現時点で今週の高値となっていて、安値は火曜日の3031億ドルとなっています。先週1週間の高値と安値の幅は80億ドル程でしたが、今週はおよそ350億ドルと先週より振れ幅の大きな週となりました。しかし、現在足元3300億ドル付近を推移していて、週始めの水準まで戻してきています。

今週注目のニュースとしては、

  1. ①ICOが禁止されている韓国で、議会がICO合法化を公式に提案
  2. ②およそ一年間にわたるICOで40億ドルもの資金を調達した、
  3. ③イタリア政治混迷による伊国債の急騰とリスク回避的な動き

以上3つの要因が仮想通貨市場時価総額を押し上げた可能性があります。

 

韓国ICO合法化への動き

韓国は昨年より仮想通貨に対して厳しい姿勢を示していて、2017年9月には、中国に引き続き、国内でのICOを全面禁止。今年1月には国内仮想通貨取引禁止の可能性が浮上し、韓国市場では混乱が起こりました。この件は相場を大きく押し下げた一つの要因として、世界的にも注目を浴びました。また、3月には公務員の仮想通貨取引を禁止するなど、日本と比べると強硬な規制体制を敷いています。

そんな中、5/28に韓国第4次産業革命特別委員会主導の働きかけで、ICOを合法化する提案が国会で行われました。

今回は「提案」ということなので、今後の進展は行政とのやりとりにかかっていますが、日本とアメリカに次いで活発な韓国でICOが解禁となれば、その市場規模や取引高がさらに増すことが考えられます。

EOSによる大量のETH売却

イーサリアム価格&EOS価格分析:鯨による売り?!その正体は?」でもお伝えした通り、昨年の6月から約一年間にわたりICOを続けてきたEOS(イオス:イーサリアム・キラーとも呼ばれる、高機能Dappsプラットフォーム)の発行体が、5/28に約30万ETHを売却した可能性が報じられました。

先週は鯨による大量売りの噂が出回りましたが、今週は本当に鯨による売り圧力が相場を実質的に押し下げました。28日正午から午後3時にかけてETHは10%急落。それにつられてか、仮想通貨市場時価総額も6%ほど下落しました(上図参照)。

イタリア政治混迷が相場を引き上げた可能性

しかし、29日の相場は予想外の急上昇を記録しました。時価総額は再び3200億ドル台まで復調し、前日の急落を帳消しにしております。「ユーロ圏金融危機の兆候に弾む仮想通貨市場:イタリアの政治混迷が皮肉にも好材料か」でも紹介したように、29日の相場急上昇の背景にはイタリアの政治混迷が絡んでいると考えられます。

問題の一つとなった、欧州連合(EU)離脱を唱えるエコノミストのパオロ・サヴォナ氏の内閣入りは取り消しになり、6/1にポピュリスト政党で最大勢力の「五つ星運動」と極右政党「同盟」の連立政権が組閣されました。これにより、再選挙の可能性は一旦はなくなったと言えるでしょう。

しかし、イタリアを始め欧州の政治情勢がこれで安定化するとは断言できません。ポピュリスト政党と極右政党の連立政権ということなので、「Italexit/Italeave(欧州連合からのイタリア離脱)」が浮上する可能性は常にある程度内在することが指摘されます。

金融危機や政治的節目の前後では、仮想通貨に資金が動くとも言われているので、今後もイタリア政治の動向に注目してみるのもいいかもしれません。

サマリー

以上の通り、今週は先週と比較して大きく相場が動きましたが、結果的に仮想通貨市場の時価総額は週始めの3300億ドル水準まで戻っています。

また、BTCETHなどの主要通貨は、テクニカル的に「底をついている」雰囲気があり、引き続き反発か続落かが注目されます。また現在、全体的に出来高が下落傾向にあり、こちらにも注意が必要と言えるでしょう。

 

 

<本記事ご協力>

ビットコインなどの仮想通貨をまとめたメディア『FinAlt』が提供

 

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