投資の世界、とりわけ株式投資の世界では半導体株が大ブームとなっています。米国のエヌビディアを筆頭に、日本でも半導体関連株が高騰し、バブルさながらの状況です。
なぜこんなに半導体株が買われているのかというと、生成AIなど新たなIT分野の成長が見込まれているからです。そんな半導体株ブームに関連して、マイニング関連株も注目されていることをご存じでしょうか。
今回は投資家目線で、マイニング企業の魅力についてお伝えしたいと思います。
生成AIブームの主役たち
生成AIは今や、私たちの生活に深く浸透しています。文章を生成するChatGPTはとても有名ですが、それ以外にも画像やイラスト、動画などを生成するAI、営業分野で活用されているAIなど、今やAIなしではビジネスもままならないでしょう。
そんな生成AIの世界を支えているのが、高性能半導体です。半導体はパソコンやスマホなどにも内蔵されている基幹部品ですが、生成AIではさらに処理能力の高い高性能半導体を大量に必要とします。それを材料視した投資家によって、米国のエヌビディアやChatGPTを開発したオープンAI、そのほかにも多くの銘柄が半導体関連、生成AI関連銘柄として広く買われました。
日本でも半導体製造に関わりのある企業が半導体銘柄として物色され、東京エレクトロンやTOWA、ルネサスエレクトロニクスなどをはじめとする銘柄が高騰しています。生成AIはこれまでなかった新しいインフラです。
このインフラなしで生活やビジネスが成り立たない社会となっていくほど、これらの銘柄に対する注目度は高まるでしょう。
マイニング企業の「資源」が注目されている
先ほど紹介したのはいずれも、生成AIもしくは半導体に直接かかわっている企業ばかりです。マイニングとは直接のかかわりはないようにも見えますが、注目されているのはマイニング企業がもつ豊富なコンピューティング資産(処理能力)です。
マイニングは複雑な計算を短時間に大量にこなす必要があるため、マイニング企業はハイスペックマシンを大量に保有し、稼働させています。生成AIの開発や運用を手がける企業は、莫大な処理能力(コンピューティング資源)を必要としており、マイニング企業が所有している資産はとても魅力的です。
すでにビットコインのマイニングを手がける米国のコア・サイエンティフィック社は、AI開発企業と12年間の長期契約を結んでおり、マイニング企業にとって処理能力資源はビッグビジネスにつながることが証明されています。
今後もこうした動きは加速すると見られており、マイニング企業の収入源が仮想通貨(暗号資産)だけでなく、実需に基づく「処理能力レンタル」にも広がっていくことでしょう。株式投資をしている人はもちろん、そうでない人にとっても注目に値する動きです。
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